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日蓮大聖人・池田大作

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第14回「SGIの日」記念提言 新たなるグローバリズムの曙

1989.1.26 「平和提言」「記念講演」(池田大作全集第2巻)

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32  今日、経済大国の地位を築いた日本は、否応なく世界に対して責任分担、貢献の道を明らかにするよう迫られております。今、日本人一人一人が国際化の急速な進行のなかで、世界とともにいかに生きるべきかを模索しているといってよい。モノ、カネ、情報の往来も確かに重要であります。しかし、「文化」という根っこのない拝金主義、物質万能主義がいかに人間精神を堕落させるかは、昨今の日本の風潮を見れば明らかでありましょう。文化の力によって自らを″魅力ある日本人″に磨きあげるとともに、「相互性・対等性」「漸進性」の原則に立った開かれた姿勢で、文化交流を一段と活発化させていくことこそ、今後、日本が第一に力を入れるべきものといえましょう。
33  私は昨年の第三回国連軍縮特別総会へ向けた提言の中で、従来のような陸軍省や海軍省、国防省ではなく、平和に専念できる省庁として「平和省」といったものをつくる運動を世界的に広げていってはどうか、というアメリカの一識者からの提案を紹介し、私自身、賛意を示しました。
 このアイデアにならっていえば、私は日本に「文化省」があってもおかしくないと思う。その中身の検討は今後に任せるにしても、これからの世界における日本の重要な役割を考えると、それくらいの思い切った発想があってもよいでありましょう。
 ともあれ、SGIは今後、相互理解と世界平和のために文化と教育の交流を更に力強く推進してまいります。私自身、その最高責任者の立場から先頭に立って、生涯、世界を走り抜くことをお約束し、新しい年の出発としたい。
 (平成元年1月26日「聖教新聞」掲載)

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