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日蓮大聖人・池田大作

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勇気を出したい 正義を貫け! それが勇気

「青春対話」(池田大作全集第64巻)

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12  「どうすれば皆が幸せになれるか」
 池田 題目は「勇気」の原動力です。勇気のエンジンに「火」をつけるのが題目です。その題目をあげるのも、また勇気なのです。
 ともあれ、勇気は、人間が正しく生き抜き、正道を歩む「力」です。
 たとえば、人類・国家のために、「どうすればいちばん平和になるか」を考え、行動する。そういう信念の勇気もある。
 社会のため、多くの人の人生のために、「どうすれば皆が幸せになれるか」を考え、行動する。そういう人間愛の勇気もある。
 また、いちばん身近な生活のなかで、「子どもたちのために」という母親とか学校の先生の思い。「友人のために」という友情。そういう地道な日常での勇気もある。
 ―― 段階がある、ということでしょうか。
 池田 段階があるように見えるが、「勇気」という一点には違いがない。
 「大きな勇気」も、「小さな勇気」も、勇気には変わりがない。「人のため」という崇高な心に変わりはない。「自分のため」だけでは卑しい。ずるいし、臆病です。
13  まず「一歩前へ!」――行動すれば必ず開ける
 ―― 思うのですが、信仰とは最大の勇気ということではないでしょうか。
 池田 その通りです。さまざまな分野の勇者がいるが、いちばん多かったのは宗教の世界でしょう。とくにキリスト教の宣教師は、どんなに迫害されようが布教を続けた。教義は別にして、この生き方は、行動は、「勇者」と言えるでしょう。
 仏法も勇気です。日蓮大聖人は、「日蓮が弟子等は臆病にては叶うべからず」――日蓮の弟子らは臆病であってはならない――と繰り返し、教えておられる。
 信念のためには、いかなる迫害にも屈しない。それを「勇気」という。それが、人間としていちばん尊い生き方です。
 その人は「勇者」という栄光の刻印を天から与えられるに違いない。永遠に「勇者」として、その名が刻まれていく。また自分自身が、歴史に、そう刻印をしていく。そして、人をも奮い立たせて「勇者」にしていく。その人がいちばん、偉い。その人は菩薩であり、仏です。
 正しい信仰をもち、その信念のために行動する人が勇者なのです。自身の胸中に、大宇宙の根本のリズムを保っている「勇者の中の勇者」です。
 その「一人」がいれば、「太陽」が昇るのです。自分の生活に。自分の家庭に。自分のクラスに。自分の社会に、国に、世界に。
 だから諸君は、自分のなすべき課題に向かって、「まず一歩を踏み出せ!」と私は言いたいのです。

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