Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

仏縁の拡大 (第27回)

2009.9.24 「御書と師弟」

前後
4  結んだ縁は永遠に
 大事なのは、私たち自身が、相手の仏の生命を呼び起こし、薫発しゆく強い「縁」となっていくことです。その「仏事」(仏の仕事)を為すのが「声」です。
 「おはようございます!」
 毎朝、「無冠の友」の方々が、聖教新聞を配達してくださりながら、行き交う方々にかける挨拶は、なんと清々しく喜びの波紋を、わが街に広げゆくことか。
 「お元気ですか!」「一緒に成長しましょう!」──祈りと確信を込めた私たちの「仏の声」「仏界の響き」が、大勢の人々と縁を結び、広げていくのです。
 その振る舞いは必ず「仏縁」となる。その時は、かりに反発したとしても、相手の生命の奥深くに「仏種」として刻まれる。冬を越えて春が来るように、時とともに、「自他共の幸福」の大花と咲き薫ることは必然です。
 「法華経を耳にふれぬれば是を種として必ず仏になるなり」と御断言の通りです。
 ゆえに、まず自分が強くあれ!
 相手がどうあれ、自らが「縁」となって、その生命を幸福の方向へ力強く変えていくのです。これが仏の強さである。相手の弱い命や愚癡の命に引きずられるのではない。こちらが、毅然と引っ張っていくのです。
 戸田先生は「広宣流布のために会い、勇敢に、誠実に仏縁を結んだ人は、未来において、その人が必ず自分の眷属となって、自分を護り支えてくれるようになるのだ」とも語られました。
 仏法の縁は、三世永遠です。「是の故に一乗を説くなるべし」と御聖訓には仰せです。
 仏は「説くべき時」が来たならば、敢然と方便の教えを捨て、一仏乗の成仏の教えを説かれました。その仏の命を受けた私たちも、遠慮や逡巡はいりません。誰人にも具わる仏の大生命を開く、これ以上ない尊極の道を、自信満々に語り広げるのです。
 私は若き日から、この御書を拝し、自らの担当する地域を、大聖人から直々にまかせて頂いた使命の国土と受け止めてきました。そう思えば、力が出ないわけがありません。
 大森地区の地区委員として、蒲田支部の支部幹事として、青年部の第一部隊の部隊長として、文京支部の支部長代理として、さらに葛飾区の総ブロック長として、全責任を担い立ちました。
 さらに、北海道・札幌の夏季地方折伏にも、大阪の戦いにも、そして山口の開拓闘争にも、師子奮迅の力で臨みました。
 広宣流布の師匠である牧口先生、戸田先生に直結して、わが宿縁の天地で広宣流布の未曾有の拡大を成し遂げてみせると心を定めて、祈りに祈り、動きに動き、語りに語ったのです。
 一切の根本は、御本尊への真剣な祈りにある。御本尊は、勝つためにあられる。これが私の大確信でありました。
 すべて「地域革命」であり、「立正安国」の大闘争です。
 人に頼ることはできない。自分が責任をもち、執念をもって、粘り強く戦う以外にありません。
 「自分の法戦場で断じて勝ってみせる!」と題目を唱え、悩み、苦しみながら、一人また一人と対話を積み重ねていく。この人こそが、広布の英雄です。その祈りに、諸天善神も仏菩薩も、必ず応えて、働き出すのです。わが地域の広宣流布を避けて、世界広宣流布はあり得ません。
 邪智謗法の日本という国で、恐れなく不惜身命・死身弘法を貫き通してきたからこそ、一閻浮提広布の道も開かれたのです。
 恩師の遺影を抱きしめて、私は昭和35年(1960年)の10月2日、世界広布に旅立ちました。明年で50年になります。
 昭和50年(1975年)の1月26日、SGIの発足にあたり、私はグアムの地に集った各国の代表に申し上げました。
 「皆さん方は、どうか、自分自身が花を咲かせようという気持ちでなくして、全世界に妙法という平和の種を蒔いて、その尊い一生を終わってください。私もそうします!」
 これが広宣流布の先駆者の心意気です。私と共に、この心で生き抜いた先覚者がおられればこそ、今日、創価学会は世界192力国・地域に広がる民衆の大連帯となったのです。
 経文通りの悪口罵詈、猶多怨嫉の難にも、妙法流布の情熱と誇りに燃える先達たちは負けなかった。いかなる障害にあおうと、「いまだこりず候」との師子吼を、わが胸に滾らせ、岩盤に爪を立てる思いで信頼を勝ち広げてきたのです。
 断じて妙法を弘めてみせる!
 この責任感こそ、「貴辺にまかせ」の御金言を身で拝する法華経の行者の証しであります。
 今や、妙法の仏縁は地球上に広がり、人類史に例のない仏法共感の大潮流となりました。その先頭を行くのが皆様方なのです。
 私は国内外のどこへ行く時も、題目を大地に染み込ませる思いで唱題を重ねてきました。
 強い一念の唱題は、国土の隅々にまで波動を広げます。
 友情を広げる一歩一歩が仏縁の拡大です。苦労した分、悩んだ分だけ、喜びも功徳も大きい。その福運は、一家一族が未来永遠に勝ち栄えていく源泉となります。
 さあ、気高き地涌の友よ!
 今再び、光り輝く生命で、地域に生き生きと飛び出していこう!
 創立80周年へ、創価の大使となって、新たな仏縁を結ぶ「対話の風」を、楽しく朗らかに広げゆこうではありませんか!
   君もまた
    元初の同志の
     創価かな
    その地その国
      勝利の旗持て

1
4