Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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仏の未来記 (第6回)

2009.2.5 「御書と師弟」

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8  末法万年の基盤が
 そして今、世界同時に地涌の菩薩が涌出する時代を迎えました。四十八年前、メンバーが一人もいなかったインドは今、三万八千人の大行進となった。いよいよ、一閻浮提広宣流布の壮大な展開が始まりました。
 昨年、「百九十二番目」を飾ってメンバーが誕生した国は、南太平洋の宝石の島「ソロモン諸島」と、ヨーロッパの文化の宝庫「モンテネグロ」(旧ユーゴ)です。
 どちらも、戦乱の悲劇を乗り越え、新時代を開いてきた天地です。この国々にも、広布のリーダーが涌出し、「三変土田」の道を開く、平和と幸福の妙法の大音声が響き始めたのです。
 二十一世紀の絢爛たる前進は、これからです。明年の学会創立八十周年(2010年)から百周年(2030年)ヘ──爛漫たる世界広布の文化と教育の大花が咲き誇る時代になります。
 末法万年尽未来際への尊き基盤を盤石に創り上げているのが、今の私たちの戦いなのです。大聖人は、日本は「邪智謗法の国」であると喝破されました。この日本で勝てば、世界の同志も威光勢力を増し、ますます歓喜踊躍して勝ち栄えていくことができる。
 偉大な業績は、逆境の中で生まれる──これは歴史の法則であります。
 本抄では「日来ひごろの災・月来つきごろの難・此の両三年の間の事既に死罪に及ばんとす今年・今月万が一も脱がれ難き身命なり」と仰せです。
 本抄を御執筆された文永十年(一二七三年)、大聖人は佐渡流罪の大難の中におられました。万が一にも死を逃れられない命である──。しかし、この最悪の状況の中で、大聖人は、はるか未来の世界広布を展望なされたのです。あまりにも雄大にして悠然たる御本仏の御境涯ではありませんか。
 今、さまざまな苦境と戦う同志もおられる。しかし最も大変な中でこそ、最も崇高な人生の金字塔が打ち立てられていくのです。これが、大聖人に連なる我らの「難来るを以て安楽」の極意です。
9  永遠の勝利劇を!
 さらに大聖人は本抄で「世の人疑い有らば委細の事は弟子に之を問え」と呼びかけられました。師匠の正義を語り広げるのは、弟子の責任であります。
 未来を託す師の絶対の信頼に、命を賭して応えゆく弟子の誓願の闘争の中にのみ、広宣流布の命脈はある。
 思えば、聖教新聞の創刊も、会館の建設も、創価学園・創価大学の創立も、戸田先生の事業が最悪の逆境にあった時に、師弟で語り合った構想です。そのすべてを、私は不二の弟子として実現しました。そして、牧口先生、戸田先生を、全世界に大きく宣揚しました。
 師匠の正義を満天下に示す。あらゆる大難に打ち勝って永遠に伝える。これこそ、弟子の誓願であります。
 そして、いよいよ、わが分身である青年部の諸君の出番であると、私は声高く宣言しておきます。
 マハトマ・ガンジーの精神を継承されるラダクリシュナン博士が、私との対談集(『人道の世紀へ──ガンジーとインドの哲学を語る』)で、マハトマ・ガンジーの言葉を紹介されていました。
 「私が去った時には、(弟子の)ジャワハルラル(ネルー)が私の言葉を話すであろう」
 その予見通り、インド独立の父・ガンジーが世を去った後、高弟であったネル一首相がガンジーの遺志を継ぎ、新生インドは旭日の興隆を始めたのです。
 こうしたガンジーと弟子たちの姿を通し、ラダクリシュナン博士は「師匠は弟子の行動の中に生き続ける」「永遠性に向かって創造的に生きる時、師匠と弟子は不二になる。私はそう信じています」と断言されました。
 「仏の未来記」を、世界へ、万代へ伝え広げゆく私たち師弟の前進は、悠久のガンジスの如く、壮大な未来に続く地涌の人材の大河であります。
 ”世界史は、不断の闘争が生む永遠の人間劇に他ならない”とは、フランスの歴史家ミシュレの感慨でした。我らは、人類史に未曾有の広宣流布という「永遠の人間勝利の劇」を演じているのです。
 創価の「師弟の未来記」が、不滅の大光を放ち始めました。人類の民衆史の勝利の黎明が、ここにあります。
  大仏法
   世界広布の
     使命かな
   創価の仏勅
     永遠に光りぬ

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