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日蓮大聖人・池田大作

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旭日の男子部・結成55周年を祝す 未来に輝く君よ勇敢に勝ち進め!

2006.7.11 随筆 人間世紀の光3(池田大作全集第137巻)

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7  この正義の一戦に対して、宗会は「宗門の面目を失わせた」と騒ぎ立て、戸田先生を大講頭罷免、登山停止にするなどの暴挙を決議したのだ。
 その一方、宗会は、厳重に処断すべき悪僧に対しては、何ら明確な処分も下さなかった。同じ坊主の身内意識による保身であった。
 結局、悪と戦う気など微塵もない宗門坊主らは、学会の折伏精神に震え上がり、姑息にも戸田先生を″口封じ″しようとしたのだ。
 「謗法を呵責せよ」とは、蓮祖の御命令ではないか。
 大謗法の″師子身中の虫″を容赦なく責めたのだ。大賞讃されこそすれ、なぜ折伏の師・戸田先生が処分されねばならないのか!
 憤怒に血が逆流した。
 先生に指一本、触れさせるものか!
 若き私は、断固立ち上がった。私に続いて、全青年部も立ち上がった。
 宗門に巣くう邪悪に対し、奮然と闘争を開始したのだ。
 一九五二年(昭和二十七年)の七月、私たちは、各寺に乗り込み、悪坊主の誤りを明快に破折し、学会に対する嫉妬や愚昧な偏見を打ち破っていった。膝詰め談判である。
 学会は断じて″衣の権威″にごまかされぬと訴え、最後に私は言い切った。
 「我々は、広宣流布を遂行する学会に協力する僧侶は、全力をあげて守る。しかし、そうでない悪侶とは、断じて戦う。あとは、あなたの決意一つである」
 多くの対面した僧侶は、戸田先生への不当決議の取り消しを約束していった。
 そして、その大きい勝利の日が、男子部が結成されてから一周年に当たる「七月十一日」であったのである。
 沛然たる豪雨のなか、男子部が結成されて一年。――
 その節目を、私は正義の言論戦で勝ち飾ったのだ。我ら青年が展開した言論戦の前に、宗門は、七月下旬、遂に戸田先生への処分を撤回した。
 わが偉大なる師匠は、微笑されながら、私の肩を叩き、「よくやったな」と言われた。あまりにも温かい瞳を見つめながら、私は泣いた。
 学会の正義は、厳然と、そして断固として満天下に示されたのである。
 御聖訓にいわく、「結句は勝負を決せざらん外は此の災難止み難かるべし」と。
 忘恩の仏敵を許すな! 師子身中の虫を叩き出せ! 邪悪な権力の魔性とは永久に戦い抜くのだ!
 この痛烈な破折精神こそ、永遠に男子部の魂なのだ。
 フランスの思想家ボーブナルグは鋭く言い切った。「うそつきは下劣でうぬぼれがつよい」
 「不当に得られた名声は軽蔑に変る」(『省察と箴言』竹田篤司訳、『世界人生論全集』9所収、筑摩書房)
 その通りだ。
 青年の正義の言論で、ことごとく悪行を暴かれ、震え上がっている連中を見よ。
 嘘にまみれた悪党どもの、あの哀れな逼塞の末路を見るがよい。
8  「男らしい役割とは自分の為し得ることを全心全力ですることだ」(『エマソンの言葉』志賀勝訳、西村書店)――エマソンのこの叫びが、私は青春時代から大好きであった。
 若き、あまりにも尊き諸君は、二度とないこの人生において、今、輝く歴史を、一生涯の気高き同志と共につくりあげているのだ。
 四月の末、首都圏の青年部が先駆を切って大会を開催した。そして五月には、大関西の全地区で″常勝後継″を誓う総会が行われた。さらに、この六月、七月を中心として、今秋まで、各方面で青年部の大会が続いていくのだ。
 ここ数年来、″周恩来展″(中部)、″トインビー展″(東北)など、方面青年部の企画による展示が、大きく共感を広げている。
 先月、四国の香川で行われた「桂冠詩人展」も、青年たちが大奮闘してくれた。
 この展示を鑑賞された学識者の方から、活字文化への重要な貢献であるとの感嘆のお手紙もいただいた。
 そこには、ドイツの哲学者ショーペンハウアーの一節が書き添えてあった。
 「悪書は、読者の金と時間と注意力を奪い取るのである。この貴重なものは、本来高貴な目的のために書かれた良書に向けられてしかるべき」(『読書について 他二篇』斎藤忍随訳、岩波文庫)であると。
 ブラジル青年部も、昨年から「百万人アミーゴ(友人)運動」と謳い、目標を大きく上回る百五十万人の友情のスクラムを築いた。
 その若人の合言葉は、新しい次の五十年へ、「壁を破る戦いを!」であった。
 国際宗教社会学会の初代会長であった、オックスフォード大学のウィルソン名誉教授は、遺言の如く語り残されていた。
 「青年の育成は、世の中への積極的なかかわり、友人への関心、社会奉仕といった事柄へ向けて、青年の心を大きく開かせるものでなければなりません。
 青年の精神を高めることによってのみ、我々は未来をより良くすることができます」
 「SGIの青年が、個人間、また国家間に『慈悲』の精神を回復させるうえで、大いなる貢献をなしうることは疑いない。いや、もうすでになしつつあると思います」
 真の識者は、正視眼である。
 傲慢な識者は、皆、物事を正視せず、愚鈍な嫉妬の歪んだ眼であった。
 創価学会を最も特徴づけるもの――それは、青年の躍動であり、若々しき青年たちの素晴らしき息吹である。これが、多数の見識ある学者たちの一致した意見であった。
 わが副価の青年を見た、ある大学首脳も、「皆が心の中に師匠を持ち、胸に哲学を抱き、高邁なる世界観をもった好青年ですね!」と絶讃してくださった。
 あの国でも、この国でも、「なんと素晴らしい青年たちか」「この立派な青年を育てた原動力は何か」と、目を見張る声が多々ある。
 創価学会は「青年学会」である。永久に、この活動的な生命を、戦う青年の魂を燃やし抜いていくのだ。
9  恩師・戸田先生が逝去された二カ月後、私は「若き革命家ナポレオン」と題した一文を、聖教新聞に寄稿した。
 我らは彼、ナポレオンより、幾千倍も優れた青年の集まりである。妙法の哲理を右に、慈悲の剣を左に持って、世界の平和に、白馬に乗って、雄々しく前進していくのだ――と、私は訴えた。
 青年よ、君の本当の偉大なる力を悠然と現せ!
 時代遅れの威張り腐った連中を、あっと驚かせる圧倒的な勝利を開きゆけ!
 ナポレオンは叫んだ。
 「今や、勝利は諸君の双肩にかかっている」(オクラーヴ・オブリ編『ナポレオン言行録』大塚幸男訳、岩波文庫)と。
 わが兄弟である弟子たちよ! 一生涯、師弟の道を堂々と進みゆく、わが弟子たちよ!
 そして、世界中まで妙法を弘めゆく、仏たちよ!
 創立八十周年も近い。それは、男子部結成六十周年にも連動している。百年にも匹敵するであろう、この「黄金の五年間」を勝ち進め!
 勇敢に進め! 断固と進め! 朗らかに進め!
 イギリスの歴史家カーライルは宣言した。
 「滅びるものは、ただ不正なもののみであり、正しきものが負ける道理はない」(トルストイが『文読む月日』下〈北御門二郎訳、筑摩書房〉の中で紹介)
 正義の旭日たる君たちよ!
 後世の無数の青年たちに「最も輝かしき時代」と謳われゆく絶対勝利の歴史を、私と共に残してくれ給え!
 ――七月十一日、男子部結成五十五周年の日。
 学会本部・師弟会館にて。

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