Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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黎明の竜の口(上) 法難の闇を破った「太陽の仏法」

2001.3.29 随筆 新・人間革命3 (池田大作全集第131巻)

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6  この「光り物」の正体は、何だったのか。
 それは、「おひつじ・おうし座」流星群ではないか、という研究がある。
 東京天文台長であり、東大名誉教授でもあった、故・広瀬秀雄博士の説である。
 博士は、文永八年九月十二日夜の「光り物の出現」の時刻について、「月没ごろか、その少し後」と推定されている。
 その日の「月没」は、「午前三時四十四分」という。
 御書には、光り物は、闇を切り裂いて、「辰巳(南東)から戌亥(北西)にかけて」光りわたったと記されている。
 幾多のデータを分析し、解析した結果から、光り物は、午前四時ごろに出現した「大流星」であろうというのが、博士の見解であった。
 その高度は三四度、方位角は南から西へ七九度。
 時期的に見て、これは、エンケ彗星を母彗星とする「おひつじ・おうし座」流星群から生まれたという推察である。
7  まさに、大聖人が、闇の中で斬首されんとした、この時、この一瞬に、大光は放たれた。
 逃げ散った武士たちに、大聖人は「頸を斬るならば、夜が明ける前に、早く斬れ!」と促されたが、臆して誰も近寄ろうとしなかった。
 やがて、波の向こうに、遠く、かすかに紅い光が点った。
 光は、たちまち左右に広がり、上へふくらみ、水平線が、はっきり見えてきた。
 「夜明け」である。
 陽光は急速に大きくなり、海をきらめかせ、空を照らした。雲は七彩の錦となった。
 金色に輝く太陽が、悠然と昇った。
 それは、無明の深き闇を打ち破って、「太陽の仏法」が、地球を包み始めた壮麗なる瞬間でもあった。

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