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日蓮大聖人・池田大作

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第13巻 「光城」 光城

小説「新・人間革命」

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53  光城(53)
 指導会は、懇談的に進められた。家族の死や病気の報告もあれば、仕事上の抱負を語る人もいた。また、悩み事の相談もあった。
 伸一は、親身になって耳を傾け、真心を込めて激励を重ねた。
 「私は、皆さんを、生涯、見守っていきます。
 有名になることも、人気があることも、ある場合には、大事であるかもしれない。しかし、それが、そのまま実力ではないし、芸の深さであるとは限らない。
 また、優れた芸を身につけた人が、幸福であるとは限りません。ゆえに、自身の永遠の幸福を築くために、信心が大事なんです。私の念願は、皆さんが幸福になるとともに、最高に充実した、意義ある人生を歩んでいってほしいということです。そして、それぞれが人間性を開花させ、見事な芸術の大輪を咲かせていってほしいんです。
 そのために、このグループを、『ヤング・パワー』とし、互いに信心を根本に切磋琢磨していっていただきたい。
 私は、これからも、何度も皆さんにお会いし、応援してまいります」
 ここに、″創価文化の華″たる「ヤング・パワー」が誕生をみたのだ。
 伸一は、その後も時間を捻出しては、メンバーと懇談の機会をもち、激励に激励を重ねた。一人ひとりを懸命に育て上げていった。
 現代の妙音菩薩というべき「ヤング・パワー」の活躍は目覚ましかった。
 第三文明の先駆けとして、新しき芸術の道を切り開きながら、人びとの心に七彩の光を注ぎ、仏法理解の輪を、幾重にも幾重にも、広げていくことになるのである。

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