Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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第2章 子どもを叱るとき
「21世紀への母と子を語る」(池田大作全集第62巻)
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「子どもの未来」を子育ての基準に
池田
広島の中国平和記念墓地公園にある「世界平和祈願の碑」にも、「母と子」の像が立っています。
佐藤
世界的な彫刻家である、フランスのルイ・デルブレ氏が制作したものですね。
「建設」「寛容」「勇気」「希望」「後継」「歓喜」の六体の像からなっています。
池田
そうだね。そのうちの、「後継」の像は、足を伸ばして座った母親が、小さな子どもを両手で抱き上げ、前のほうへ、さしだす姿をしている。
この像について、デルブレ氏は、こう言っている。
「子どもを生み育てる根源的な存在としての母親。
そして、未来世紀を担い、大いなる希望をもって成長していく姿を、母親にかざされた幼児として表現しています。
母親にとって子どもは、自分の所有物でも、付属物でもありません。
未来を拓くため、世界の平和のために捧げ、送り出していくのです。
幼児も一人の人間として、きりっとした表情をしています。後継の使命を決意し、自覚していることを、両手を横に広げて表現しているのです」
高柳
大変、深い意味が込められているのですね。私たち母親の根本的な生き方が、芸術として崇高に昇華されていると感じました。
池田
「親のエゴ」ではなく、「子どもの未来」を子育ての基準にしていかなければなりません。
子育ては、長い目でみなければ分からない。「子どもの今」を満足させるだけでなく、「子どもの未来」をしっかりと見すえていくのです。
そうすれば、「叱るべきとき」も、おのずと分かるのではないか。
子どもは、自分を映す鏡です。子育ては、子どもも、自分もともに成長してゆく崇高な作業なのです。
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