Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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バノレコ元コロンビア大統領 麻薬との戦争に一人立つ

随筆 世界交友録Ⅲ(池田大作全集第124巻)

前後
6  「迫害はつねに最高の栄誉の勲章」
 だれもが「バルコ大統領は生きて任期を全うできない」と考えていた。しかし大統領は厳然と生きぬいた。しかも在任中、反政府ゲリラとの和平も成し遂げた。
 お元気そうな様子を拝見して私は安心し、申し上げた。
 「人間としての栄光は、強大な権力のなかにではなく、苦難との闘争のなかにあります。苦難の国に生き、苦難の民のために、苦難の道をあえて歩んだ――その指導者こそ崇高です」
 元大統領は、尊敬する”コロンビア建国の父”サンタンデル将軍のことを熱っぽく語られた。「わが国をつくった人ですから」と。原点の人を大切にしておられた。
 サンタンデルは言う。
 「残酷な迫害は、つねに私の最高の栄誉の勲章である」
 「私を攻撃する手が高く上げられているならば、汚名は私にではなく、手を上げたほうにある」
 「私は財産を失い、生命をも失うかもしれない。しかし『誇り』は絶対に失わない」
 元大統領は、東京での出会いを「生涯忘れえぬ思い出です」と、懐かしそうに振り返っておられた。
 その笑顔には「苦難を乗り越えた誇り」が、太陽のように輝いていた。

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