Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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ぺトロシャン副総裁(前東洋学研究所所長… ロシア科学アカデミー・サンクトぺテルプルク学術センター

随筆 世界交友録Ⅲ(池田大作全集第124巻)

前後
4  「法華経とシルクロード」展を開催
 博士が、しみじみとした声になった。
 「ぺレストロイカの前は『お金はあっても、自由がなかった』。今は『お金はないが、自由がある』。昔のほうがよかったのではと聞かれると、私たちは言うのです。『いいえ!』と。どんなに苦労しても、私たちには自由が大事です。その自由で、世界の友人と一緒に前進していきたいのです」
 「法華経とシルクロード」展も、研究所と私どもとの友情の結晶である東京、ウィーン、ドイツで開催できた。
 平和の経典・法華経の写本類が今日まで伝えられた陰にも、ドラマがあった。”九百日の包囲”の間問も、破損しないように、二人の男女の所員が、ときどき箱を開けては風を通したり、飢えに苦しみながら、身を挺して”仏の言葉”を守りぬいたのである。
 ペトロシャン博士が言われた。「いちばん大事なものは人材です。自分の仕事に命をかけていく。そういう人間こそが宝なのです」
 人間、人間、その人間を育てる根幹が師弟である。
 「私にとって、人生最大の幸福は、二人の偉大な師匠をもったことです」
 博士のとの精神が継承されるかぎり、東洋学研究所の未来は燦然と輝くにちがいない。

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