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日蓮大聖人・池田大作

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第68回本部幹部会 円満な常識人に

1965.12.26 「池田大作全集」第3巻

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1  本年一年、大変お世話になりました。この席をかりて心から御礼申し上げます。
 まず、待望の創価文化会館の建設が、来年一月六日から準備を始めて、一月下旬ごろに起工式をする運びとなりましたことをご報告申し上げます。建て物の内容については、聖教新聞、聖教グラフに詳しく出ましたから略しますが、地価が高く、大変な思いをしましたけれども、長い目から決断し本部の隣に約千坪の土地を購入することができました。再来年の九月までには一切完成する予定でありますから、楽しみにしていてください。(拍手)
 世間では創価学会に対し、ずいぶん怨嫉して批判をしますけれども、この前進していく不思議な力、激動して止まず新時代の最先端をいっているという事実については、心ある人はみんな感じているのです。先日の男子部幹部会を見にきた人が、登壇者が“黎明”と話す言葉に感動して「よし、自分の会社も黎明でいこう」といっておりました。(笑い)また、ある会社では聖教新聞で、創価学会は、十一月はもうお正月であると決意しているとの記事を読んで、わが社も十一月をお正月として、来年行なう予定の人事交流を、全部発表しようと決めてやってみた結果、この十二月はすばらしい成績になったというのです。(笑い)このように、みんな学会に習ってくる時代にはいっております。学会は実力をもっているのですから、確信に燃えて、強い強い団結をもって、悠々と、着実に、来年もまた一歩前進しようではありませんか。(拍手)
 学会は一千万人もの会員が団結しているのですから、強いし、大きいし、しかも、絶対に正しい道を進んでおります。ところが、時々悪い人がいて、自分ではたいした信心もしていないくせに「私は学会員だから信用しても大丈夫なのだ」と人々に宣伝して、商売のことに学会の信心を利用しようとすることがあります。学会としては、ずいぶん迷惑をこうむっております。これらの人は、学会の指導をうけていないのですから、決して学会員ではありません。そんなことをすれば、法を下げることになるし、正しい、まじめな日蓮大聖人の弟子を、学会員を、どれほど苦しめてしまうかわかりません。これは利己主義であり、学会利用主義であり、似非信者です。そのように他人に迷惑をかけるのであれば、真の仏道修行者とはいえません。
 人間革命とは何か。それはまず自分の強い正しい人生観に生きることであり、社会人としても、立派な社会性を身につけた人生を送り、道理正しく、礼儀正しく、円満な常識人でなければなりません。そしてまた、令法久住を念願して、王仏冥合のため、御本尊のために進んでいる創価学会に迷惑をかけるような振舞いをする人は、人間革命している人とはいえませんし、学会人とはいえません。私どもは、本当に誰からも信頼され、慕われる人にならなくてはいけないと、こう思いますけれどもどうでしょうか。(拍手)それが、本当の創価学会の強味であり、土壌であり、盤石の基礎なのです。
2  御書に「いかなる乞食には・なるとも法華経にきずをつけ給うべからず」との御金言があります。たとえ乞食になるような宿命で、苦しい人生を歩んだとしても、ひたすらに御本尊を守り、創価学会を守り、和合僧を築くのが、本当に信心ある人であるとの御文であります。
 それを反対に、利己主義で、自分だけいい気になって、創価学会を足げにし踏みにじっていくとすれば恐ろしいことです。そういう人になってはいけないし、そういう人を学会に入れてはいけません。極力そういう人を防いでいくようにがんばりましょう。(拍手)
 先日、私が死んだなどというデマが飛びました。(笑い)その他私に対して、あちこちから悪口や批判があるでしょうが、そんなことは世間がかってにつくることです。われわれが信ずるのは御本尊であり、日蓮大聖人であり、その大哲理でありますから、私についてどんなことをいわれても、縁に紛動されてはなりません。私は皆さん方の会長であり、いかなる場合でも皆さんを悲しませるような人生を歩むようなことはいてしません。どんなデマが飛ぼうとも、われわれには御本尊がましまし、また学会は強い異体同心の団結をした仏意仏勅の団体でありますし、私も、まだこれから十年、二十年と陣頭指揮をとってまいりますから、安心しきって一緒にがんばってください。(拍手)私は自分自身の目標は、全部実現してきましたし、またいままで私が公約したことは全部実現しております。それは一切、皆さま方のおかげであり、私一人では、なにもできません。ですから、これからの戦いもどうか同じ心で、同じ目標に向かって、力を合わせて一つ一つ実現していこうという気持ちになってください。(拍手)
 創価学会を軽していたある有名人に対して、あるとき私は「創価学会の真実の姿を見なさい」と厳しくいったのです。ところが、この一か月ほどで、態度がすっかり変わり、先日まいりまして「創価学会の力、公明党の活躍はたいしたものだ。いままでは小バカにしておりましたが、大変恥をかきました。恐ろしいものが日本の国の中にあることが初めてわかりました。今後は日本の安泰のために、陰ながら、一生懸命に応援させていただきたい」と述べておりました。
 それほど、御本尊のお力、学会の団結の力はすごいのです。何ものをも打ち破っていける力、そして使命があることを知ってください。信心ほど強いものはなく、三大秘法の御本尊に敵対できるものは絶対にないことを確信してください。だからといって、御本尊の力、学会の力をバックにして、慢心を起こしては本当の力は出ませんし、逆に法を下げて魔に乗ぜられます。また勝ち戦に気負って、勇み足になって、いい調子になってはいけません。前三後一の大聖人の御金言を忘れてはいけません。
 自分は参議院議員だ、理事だ、何万世帯を率いている総支部長だなどとうぬぼれたりせずに、御本尊に感謝し、まじめに、自分自身に厳しくムチ打ちながら前進していかなければ、本当の人間革命、人生の総仕上げはできません。われわれは、大勢の後輩のために、大聖人のご精神、指導を胸に刻んで、来年一年は当然のこと、生涯、永遠に栄え、勝利の連続でいけるようにしてまいりましょう。
 そして、皆さん方のお子さん、お孫さんたちが、仏法を根本にして、日本の国で、また日本の国を中核にして世界の国々で、最高の諸願満足の人生を展開してゆけるような世界を、築いてあてようではありませんか。それには本末究竟等の原理を身に体して精進することです。本は親、末はお子さんお孫さんですから、親の信心によって、お子さんお孫さんにもきちんと結果が出てまいります。そのつもりで、来年も朗らかに、一つの事故もないよう、着実にいきましょう。
 寝不足の顔をしている人は負け戦です。十二時前には寝るようにして、着実に自分をつくっていきましょう。婦人部の方々は家計簿もきちんとつけて、男女ともに百万遍の題目で、来年の十二月三十一日には、百万円ぐらいはためられるようになっていただきたいと思います。
 ゆったりするときには、ゆったりし、やるときにはやりましょう。ただし、信行のエンジンは止めてはいけません。時にかなった実践が大切です。私は“選時抄”でいきます。ですからニコニコ明るく、幹部同士が仲良く、理解しあって、一年間、どうか私と共に前進してください。

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