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第2回香川県婦人部総会 聡明に和楽の人生送れ

1978.1.20 「広布第二章の指針」第12巻

前後
1  親子の断絶という問題は、戦後、顕著になったようによくいわれるが、じつは戦前にもこうした問題はあったのである。
 「戸田家の兄妹」という物語は、昭和十六年に映画化されたようだが、これはなんの不自由もない中流家庭において、ある日とつぜん、主人が亡くなり、残された母親が子供たちからもきらわれていく状況が描かれたものとして有名である。このような現実が、戦後年々、増えていることはたしかで、まことに寂しいかぎりである。
 このような人間関係の断絶を埋めていくものは何か。
 それはもはや信心による”命の革命”をしていく以外に、その解決の方途はなくなってきているといってさしつかえないであろう。
 人の一心によって、一家も、人間関係も、人生の生き方も、いかようにでも変化してしまうものである。その一心を、みがきにみがきをかけて、正常の生命に変えていける最高唯一の方法こそ、妙法への強盛なる信心にあるといってよい。
 母親が心堅固に、清らかな生命であるならば、主人も、子供も、親戚も、そして地域の人々にまで、喜びを与えゆく発条となっていくものである。
 その一つの証拠として、私は、これ以上の不幸な人生の辛酸をなめた人はいないであろうと思われる一婦人を知っている。
 東京に住むこの婦人は、それこそ言語に絶する悲惨な人生と生活であった。しかし入信以来、二十年近い間、強盛な信心を貫き、いまでは、すばらしい幸福な人生を送っている。女手ひとつで商売をきりまわしながら、福運は山と積み、立派な個人会館も提供してくださっているのである。子供や孫に囲まれながら笑顔の人生を送っているその姿を見て、私は心から喜ぶとともに尊敬の念さえいだいたものである。
2  次に小さなことであるが、電話の使用について一言申し上げたい。
 もとより、どのような電話のかけ方をしようと、本人の自由であるが、とかく女性は”長電話”という特質があるようだ。他の人が大事な連絡をしようとしても話し中で、かからないということもある。
 どうか、電話料もたいへんであるし、連絡・報告は、できるだけ簡潔に要をえた内容にするよう、”通話革命”でもされたらと思う。
 勤行についても、夜半に疲れきった状態で行うのでなく、夕方の時問があるときにでも、できるだけ早めに朗々とするようにしたほうがよいと思う。そして長い人生であるから、休息も十分にとり、できるだけ一家和楽のひとときを送っていただきたいと思うしだいである。
3  なお四国において「教学の年」の本年は”四国前進の年”とも銘打たれたと聞くが、まことに大切な意義づけであると思う。前進なきところには仏法の脈動はない。また進歩なきところには真の生きがいも生まれない。
 題目を百遍でも多く唱えよう、毎月一軒の訪問指導はかならずやりぬこう等、なにか一つ、自分として着実なる前進の実を残していただきたい。それが自分のためになり、皆さん方が大福運につつまれていくための前進、実践になることは間違いないと信ずる。
 婦人部のご発展を心よりお祈り申し上げ、本日のあいさつとしたい。

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