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会長が”不開門”開く 第63回本部幹部会

1965.7.25 「会長講演集」第13巻

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1  全員当選、まことにおめでとうございました(拍手)。なお、この選挙をとおし、全魂を打ち込んで、ほんとうによく戦ってくださいました。感謝にたえません。
 どうか、二、三日はゆっくりお休みになってください。
 だが「勝ってカブトの緒をしめよ」の精神で前進するのが、学会であります。
 それで八月の幹部会の時に、大々的に次の折伏戦への組織拡充を考えております。それまでは、わが身も、家庭も、ブロックも、支部も、地区も、班も、組も、しっかりと整備をしていただきたいと思います。
 こんどの都議選は、ずいぶんがんばったけれども、思ったほど票は出なかった。
 世の中は、ほんとうにたいへんなものです。なまやさしいものではありません。甘い考えで広宣流布ができると思ったら、とんでもない間違いです。これは、私がいつもいっていることなのです。
 公明党もひじょうに躍進した。自民党は敗北であったけれども、他の政党もよく戦った。見事なものです。どこが勝ったか結論がつかないくらいです。
 八月度は、このまえの幹部会の時に申し上げたとおり“指導の月”にいたしますが、九月、十月、十一月と、この三か月間は、また、ふたたび折伏の戦いを開始しようではありませんか。(拍手)
 結局、折伏以外に大勢の人を救い切る方法はない。大聖人様のおおせどおりにすることが、いちばん正しいのです。やれ公明党が人気がある、やれ、あの議員は人気がある、都議会の解散は公明党の力だから、きっと票がたくさんはいるだろうと考えるのは間違いです。なにもはいりません。どう分析しても、多少は助力をしてくださり、応援をしてくださった票がありますけれども、ほとんど学会員の票です。日本じゅう、ぜんぶ折伏しきってしまえば、いちばんかんたんなんですが(笑い)。九月からふたたび折伏をやりましょう。(拍手)
 だからといって、非常識な折伏だけはやめてください。あわてる必要はありません。相手が信心しようとしまいと、大御本尊様のことを話しすれば、かならず本人に功徳がある。相手の人も、ほんとうに折伏してあげれば救われます。すぐに御本尊様を持たなくとも、心の中の妙法はかならず活躍します。
 おそかれ早かれ、絶対に大御本尊様に従ってくることは間違いありません。着実なる、大聖人様のご精神にかなった折伏を展開してまいりましょう。(拍手)
2  次に申し上げますことは、もったいなくも本日は、御法主上人猊下のお出ましをいただいた幹部会となりました。こんごの、また新しい戦いの、大きい勝ちいくさの瑞相と、私は確信したいのであります。(拍手)
 八月に、御法主上人猊下を外護したてまつって私が海外最初の寺院であるロサンゼルスの正宗寺院の起工式に、ご案内申し上げますことを、慎んで皆さん方にご報告するものであります。(拍手)
 猊下も、勇んで海外寺院の起工式にまいります。皆さん方、喜んで送っていただきたい、とこう申されました。元気いっぱいの猊下のこのお姿を拝見し、信徒とし、在家として、これほどの喜びはございません。どうか、この猊下のお元気な精神にかなって、私ども世界広布をめざして、もう一段、二段と前進を開始してまいろうではありませんか。(拍手)
 猊下が、元気いっぱいにお帰りなさいますよう、本日、真心こめて全員でお見送りしていこうではありませんか。(拍手)
 また、お帰りのさいには、ふたたび幹部会に、お元気な猊下をお迎えできると思いますので楽しみに待っていてください。(拍手)
 話は変わりますが、先日行なわれた参院選で、公明党の得票は五百十万票前後でありました。
 創価学会の世帯数は現在、五百四十万世帯になっております。しかし、実態は、選挙の票にならない分がそうとうあるのです。
 ということは、ご両親が信心していない男女青年、すなわち未成年の方で信心して、一世帯と数えている人がかなりあります。また折伏累計として、今日までまいりましたが、そのうちで一割ぐらいは、退転した人、行くえ不明の人がおります。
 この実態は、この一か月で全面的に分析を完了することになっております。
 したがって、一年または二年、あるいは三年にいっぺんくらい、きちっと明瞭でない世帯を削除して、実質的な世帯数に戻すようにしたいと、こう決めさせていただきたいと思いますけれどもよろしいでしょうか。(拍手)
 では、ご了解下さったこととして、いずれ、正式に発表させていただきます。多少は寂しく感ずる人もいるかもしれませんが、すぐにそれは取り戻せるのですし、確信をもって、自信をもって進んでください。また後輩の方にも、そのむねを伝えていただきたいと思います。
3  次に申し上げたいことは、創価学会の場合、行政面、その他いっさいのことは、副理事長会、ならびに理事会をきちっととおして、本部会長、人事委員会、会計監査委員会等々、あくまでも民主的に決めてまいりました。これは永久に、そうしてまいります。
 しかし、信心指導、広宣流布を指揮していく、その指導者は、随自意でなくてはならない場合があります。信心の面では妥協はできません。その意味においては、私はいっさいの責任、指揮はとってまいりますが、運営については考えられないほど完ぺきに民主的に皆さん方の声を反映しながら今日まで進んできました。
 と同じように、公明党のいっさいの決議も、中央幹部会、または代議員会によって、また皆さん方の声を反映させながら、最大多数の幸福と繁栄のために行なわれるよう、きちっとその点も決めるようにしていきたい。
 そのように、創価学会も公明党も、永久に正しく運営していく。ひとりや、ふたりの勝手気ままな人間が勝手にやっていくようなことはさせたくありませんし、またさせてはなりません。団結で、総意で広宣流布の日まで、民主的なルールを守らせてまいりますから、よろしくご理解のほどを、お願いしたいと思うのであります。(拍手)
 ともに、国会議員ならびに都会議員、市会議員、区会議員の方々に申し上げたい。これからも、たくさんの議員がふえてきますが、国のため、社会のために活躍することはとうぜんのこと、あくまでも御法主上人猊下を守り、そして日蓮正宗の繁栄を考え、ともに、仏の軍勢の弥栄を開いていく、王仏冥合の議員でなくては絶対にならないと、こう私は申し上げたいと思いますけれども、皆さん、いかがでしょうか(拍手)。将来のために、何度もいうことですが、名聞名利のために、王仏冥合を忘れたような議員は、大謗法です。増上慢です。世間体を考えたりすることは、子供のすることです。後輩がぜんぶ堕落してしまいます。
 他の議員や他の党と同じであったならば、自民党や社会党へ行ったほうがよっぽどいいではないか。こう私はいい残したいと思いますけれども、皆さん、いかがでございましょうか。(拍手)
4  どんなに公明党が発展しようが、広宣流布は、これは御仏智である。そしてまた猊下のご一念であられるのです。広宣流布の時には、不開門が開きます。その時は、どういう儀式になるか。それは私ども凡下には測り知ることはできません。国が最高に繁栄した時が広宣流布の時であり、一国のためにも、国民のためにも幸福の時です。そうした背景のもとに広宣流布の儀式が行なわれるのです。それが創価学会の究極の目的の一つです。
 その時には不開門が開く。一義には、天皇という意味もありますが、再往は時の最高の権力者であるとされています。すなわち、公明党がどんなに発展しようが、創価学会がどんなに発展しようが、時の法華講の総講頭であり、創価学会の会長がその先頭になることだけは仏法の方程式としていっておきます。(大拍手)
 後々のためにいっておかないと、狂いを生ずるからいうのです。私は謙虚な人間です。礼儀正しい人間です。同志を、先輩をたてきっていける人間です。そのため、かえってわからなくなってしまうことを心配するのです。そうなれば、こんどは皆さん方が不幸です。学会も不幸です。本山にも不祥事を起こしてしまう。その意
 味において、きょうは、いいたくないことでありますが、将来のために、私はいっておきます。
 私が御法主上人猊下様、大聖人様に、不開門を開いて、このように広宣流布いたしましたと猊下をお通し申して、一閻浮提総与の大御本尊様にご報告することが、究極の、広宣流布の暁の、その意義なのであります。それまでがんばりましょう。(大拍手)
5  あくまでも、気持ちとしては“ただいま臨終”の気持ちで信心し、広宣流布の戦いをしなくてはなりません。その意味においては、日達猊下のいらっしゃるあいだになんとか達成したい。これが私の精神であります。
 しかし、さきほども申し上げましたように、広宣流布は御仏智であります。ただ創価学会としては牧口先生の時にも「いまこそ国家諫暁すべきである」戸田先生の時も「いまこそ広宣流布すべきである」と。また私もその決心であることはとうぜんです。
 しかし、広宣流布がいつの時代になるか、それはなんとも申し上げることはできません。しかし、そのような気持ちで進むことが、私は正しいと思っているのであります。また皆さん方のお子さん、お孫さんにも、その精神だけは伝えていただきたいと思うのであります。“いつの日かは、かならず実現するのだ”と。ですけれども、その途中のご奉公のほうが、思い出がたくさんできて、いいかもしれません。(笑い、拍手)結局いまがいちばん楽しい時です。今です。今を、最高の仏道修行の時と思い、最高に福運を積める時と考えて、少しぐらいたいへんなことがあっても、死んで阿鼻叫喚地獄にはいることを思えば、なんの苦しみですか。大御本尊様をたもった人が、世界一に幸福でないわけがありません。(拍手)
 それを疑えば不信です。それを信じきっていけば、因果倶時で、そうなっていくことは決まっています。八月の幹部会の時に、また猊下をお迎えして、元気いっぱいで集まりましょう。(拍手)

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