Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

会館は信心の道場 松原会館入仏式

1964.8.29 「会長講演集」第11巻

前後
1  座談的に少しお話をさせていただきたいと思います。
 会館がりっぱであり、松原のきょう集まった大幹部の方々みんなが、気品のある顔をしているので驚きました。
 また、よく知らない青年部の幹部の人も、なかなかしっかりしているので、ひじょうにうれしい思いです。
 本部の指導どおり、本部の指示どおりに活躍している人は、ほとんど事故がない。反対に本部の指導、指示に反して、自分勝手に活動した場合には、ひじょうに事故が多い。私はいつも心配しております。いまもお話がありましたが、会合は九時半、すなわち、どこの会館であっても、九時半になったならば、いっさい会合は終了していただきたい。
 最高幹部になった場合には、とうぜん、三十分や一時間、いろいろな打ち合わせで残る場合は、それは了承する場合もあります。原則としては、できるだけ早く帰っていただきたい。英気を養ってもらいたい。それで、管理人の人たちに対しても、あまり迷惑をかけたり、負担をかけるようなことは、けっしてしないでいただきたい。
 管理人の人は、かつて新潟地震のときに、御本尊様をお巻きして、あの激震の最中に「この会館を倒してなるものか」と柱にしがみついて守った幹部の精神を鏡としていただきたい。
 王仏冥合の達成への戦いのためには、思う存分に会館を利用していただきたい。
 活用するための会館であります。
 ただし、会館は最前線の本部であり、最前線の牙城です。創価学会は王仏冥合の達成以外なにものもありません。その牙城、最前線の本部が、今度は関西本部、東京の本部と連絡が切れてしまったならば、その牙城は孤立してしまいます。
 したがって、信心のうえからいうならば、大勢の同志の人々が信心の血脈を切られてしまう。その点をよくよく自覚して、いままで以上に、本部との連絡を深くとっていただきたいのです。孤立して、そこでカラ回りして前進が止まった場合には、会館があることが魔の存在になります。
2  よく私が話すのですが、会社は利潤追求のための会社です。したがって、真剣に働いて営業し、繁栄させていこうという会社でなければならない。とうぜんの理です。ということは、会社のなかでマージャンをやったり、雑談ばかりやってしまっていたならば、会社の生命はもう失われています。
 学校は教育の場です。その学校で、教育という生命をなくして、ただ運動ばかり
 やったり、パーティーばかりやったり、ダンスばかりやってしまったならば、その学校の生命は失われてしまいます。
 また、剣道の道場は、剣道をとおして、りっぱな人格をつくっていく、芸をみがいていく。これが道場の生命です。それを間違えて、竹刀を持ってこない。ただ社交的な気持ちで、道場にかよっている、雑談ばかりしているということは、もうその道場の生命、魂は、なんら無いのです。
 わが創価学会の会館は、信心の道場です。この会館にくる人も、会館を守る人も、ぜんぶ信心の二字を根本として活動でなければ学会員とはいえません。会場を使うその資格ある人とはいえません。
 したがって、義務のために集まる、義務のために守るのであったならば、こないほうがよい。もっとも峻厳な、もっとも尊い、もっとも美しいつながりが創価学会であります。御本尊様を根本とした信心で会合し、そして戦いに進み、これを永久に繰り返していくのが会館の意義であります。
 どうか、その点を銘記されて、どこの会館よりも模範の会館、そしてまた、会館使用者としての鐘となっていただきたい。このことを、とくにお願い申し上げておきます。
 それで、近所の方々には迷惑をかけないように、とくと注意をしていただきたいと思います。いろいろな官庁の建て物等は、われわれの税金で勝手に造って、そして市民のためや区民のためを心から思っていない。公共設備に対する考え方が間違っている日本の社会人の悪弊があります。
 会館の場合も公共物であることが考えられますが、しかし御本尊様を根本として、人々を御本尊様に導いていくための指導、訓練、勉強するための会館であります。仏法読みの仏法知らずになってはならない。学んでいること、いっていることはりっぱであるけれども、隣近所からいつも悪口をいわれて、みんな敵にしてしまう。「公共物なんだから自由勝手に使っていいのだ」として、なんらそこに効果があがらないという悪循環をつくるようなことがあってはならない。
 なにも私はこの小さい会館にいうのではなくして、これから、百軒、二百軒、三百軒というたくさんの会館を建設することを予想しておりますために、この会館入仏式をお借りして、将来のために、いいのこしておきたいために申し上げました。よろしくお願いいたします。

1
1