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日蓮大聖人・池田大作

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信心即生活 東京第五本部幹部会

1962.5.18 「会長講演集」第7巻

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1  日蓮大聖人様のご金言のひとつに、有名な「法妙なるが故に人貴し・人貴きが故に所尊し」というおことばがございます。
 「法妙なるが故に」という「法」とは、申すまでもなく、仏法の真髄である、大御本尊様のことであります。その大御本尊様を受持したものは「仏身を持つなり」と申されて「人貴し」御本尊様をたもつことによって、仏界を湧現させ、清浄なる生命が、完成されていく。
 「人貴きが故に所尊し」御本尊様がおわしますところ、また御本尊様を受持する人のいるところは、尊いのである。御本尊様おわしますところは、とうぜん、本有寂光土、霊鷲山会でありますから、とうぜんなことであります。
 そこで、私が申し上げたいことは、学会活動がひじょうに忙しくなる、また、事実忙しい。そうすると、わが家を、うちを反省したときに、大御本尊様がおわします。そして、大御本尊様を受持した私ども日蓮大聖人様の家来、弟子がいるわけです。そうなれば、とうぜん、その家庭というものは、尊くなければならない。
2  なにも道徳論を申し上げるわけでもないし、見えをはって、きれいにしていきなさいというわけでは、けっしてございませんが、おのおのの境遇、おのおのの家庭にあって、学会活動が忙しいからといって、朝、せんたくをすべきところを、せんたくものを一週間もほおっておくとか、それから、家のなかを、とうぜん、きれいにそうじすべきところを、いつも太平洋戦争のあとみたいに、ほおりっぱなしであるとか、朝、お茶わんを洗うところを、晩まで「どうせ主人は帰ってこないから」「忙しいのだから、わからないから、かまわないであろう」などと、ほおっておくとか、そういうことは卑近な例ではありますけれども、日蓮大聖人様の御書から照らして、私は間違いであると思います。
 男は、家庭に対して、絶対に生活の心配がないようにしていくことはとうぜんであるし、御本尊様に照らされて、妻は、家庭を守るものは、どういうときでも、だれがきても「なるほど、日蓮正宗創価学会員の家は、清潔であり、りっぱな家庭であるな」といわれることが、日蓮大聖人様のご金言にそう行き方であると、私は思うのであります。
 また、私が、たまに同志の人に仕事を頼む。そうすると、その人いわく「ちょうど班担会があるから、ちょっと仕事が遅れます」とか、あるいは「組員の指導がありますから、その仕事は遅れます」とか、あるいはまた「お山に行ってきてから行きます」というふうに、なにかにつけて、学会活動を利用して、自分の生活、自分の商売というものを、まっすぐにやらなくてはならないのを、そういうふうにしていく傾向もあるのです。そういうことも、絶対にないようにしていきたいと思いますけれども、どうでしょうか。
 なにも、創価学会は学会活動をしてくださいなどということは、いっていないのです。柏原先生が、このあいだ、いいことをいっておりました。「学会活動」と、なんだか学会に責任があるみたいないい方をよくするけれども、よく考えてみれば、自分自身の一生成仏の修行であり、「ご自分の活動」ではないかといっておりました。
 したがって「信心即生活」ということを、あくまでも踏みはずさないようにしていただき、だれびとがみても「なるほど」というように、どのように忙しくなっても、見せていかれる余裕と、そういう指導をしていきましょう。
3  それから、きのうの新聞を見ますと「事前運動を警告すること、千件を越えた」という記事がでておりました。ちょっと町へ出れば、売名的な、たくさんのビラがはってありますし、ある教団あたりは、自分のほうで立てられなくて、ほかの、連れてきた候補を立てるために、有力者の家へ、お盆をどんどん配っているとか、そういう情報はたくさんあります。
 こういうような状態で、いい選挙ができるわけはないし、いい政治ができるわけは、絶対ありません。
 わが日蓮正宗創価学会の、広宣流布への前進は、あくまでも信心を根本として、信心第一に、そして大御本尊様のもとに、広宣流布をしていかねばならないということを、全民衆に知らしめていくための戦いであり、全民衆を味方にしていく、ただ一つの公明選挙であるという、前進をしていきたいのであります。
 さきほどから、先輩の方々から、つぶさにわが学会の使命、選挙をやるべき理由について話があり、それから和泉先生、北条先生のことについても、いろいろな面からご紹介がありましたが、このたびの選挙を、大勝利をうると同時に、即それが、なんじ自身の、わが身の大勝利に直結した闘争でいきたいと思うのであります。
 私自身がせっかちで、そして短気であって、皆さん方に申し上げるのは、ひじょうに心苦しいのでありますけれども、一般会員指導においても、それから、さまざまな折伏活動等においても、いろいろと、忍耐強く、一対一で話し合いをして、その人をわからせていっていただきたいし、感情的になったり、それから、支部員のなかで、それは人間ですから、からだが悪くなるときもありますし、一週間や二週間、病気で休むようなことも、それはあるでしょうし、いろいろなことがあると思いますけれども、あくまでも真心こめて、包容力をもって「いっしょに広宣流布をしましょう」「いっしょに大御本尊様を拝んでいきましょう」と、こういうような指導をしていっていただきたいと、これをお願いします。
 最後に、場内の方々は、ここで、お会いしましたけれども、場外にもたくさんの同志の方々が、いらっしゃいますが、どうかひとつ、直接にはお目にかかれませんけれども、おからだを大事にされ、しっかりがんばっていただきたいと、以上申し上げまして、私のあいさつとさせていただきます。

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