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日蓮大聖人・池田大作

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第3回学生部総会 学生部諸君に望む

1960.6.26 「会長講演集」第1巻

前後
1  学生部の皆さん、たいへんしばらくでございました。私は学生部の皆さん方とお会いすると、自分自身に希望が湧いてくるのです。
 また私は、皆さん方を尊敬しております。私の過去は貧乏であり、勉強も、家庭の実情や、私自身の事情によって、ろくろくできえず、また病身で、非常にからだを弱めて、いつ死ぬかもわからないような私でありました。
 しかし、恩師戸田城聖先生にお目にかかって、大御本尊様を拝むことができ、信心を戸田城聖先生に守られて、やりとおしたがゆえに、今は日本一の幸福者と確信をもっている自分でございます。
 私は、そういう自分にしてくださった大御本尊様、また、恩師戸田城聖先生の御恩として報いるためにも、絶対に戸田城聖先生の申された教えと、ならびに指示された指針といういうものに対しては、全身全霊を打ち込み、命をかけて、実現しきる決心でございます。
 だた、皆さん方に、私がいざ倒れた場合ならびに、私が力なくして、できえないような場合があったならば、皆さん方が、私以上、私を乗り越えて、恩師戸田城聖先生の大思想をば、世界に宣言しきって、実現しきっていただきたいと、お願い申し上げるものでございます。
 私は、皆さん方に、何か教えようなどという気持ちはございません。むしろ、皆さん方から、私はさまざまな学問を教えていただきたいのです。しかし、ただ一つ『大御本尊様は絶対である!』ということだけは『恩師戸田城聖先生の思想は、いずれの指導者よりも最高である』ということだけは、断言しきっておきます。これだけを教えきっていきます。
 日蓮大聖人様は三世を知っていらっしゃる。よく恩師戸田城聖先生もおおせになっておりましたが『大聖人様と、釈迦と、キリストと、マルクスが会ったと仮定するならば、みんな大聖人様に頭を下げて、教えをうけるであろう』と申されておりましたが、大聖人様が竜の口の首の座に行かれる三、四日前に、その大聖人様の御書をとおして、大聖人様の御ふるまいを拝するならば、己心の大明星天か、宇宙の大明星天か、それはわかりませんが、きちっと、九月の十二日に、こうこうこういうことかどあるから、そのときには、はせ参じてわが身を守れ、こういう現証になれよというふうなお手紙があるのです。ちゃんとその前に命じていらっしゃるのです。
 そのたったひとことだけ、一事だけをみましても、どれほど大聖人様が、仏さまであるか、絶対のお方であるかということが、うかがえるのです。
2  今、いくらりっぱそうな指導者がりっぱなことを言っても、あなの命もわからない指導者です。日蓮大聖人様はことごとく三世をお知りあそばされている仏さまでいらっしゃいます。
 われわれ青年は、一番下等や中等を求めないで、最高のものを最高の指導者につききって、教えを受けていくのが青年ではないかと私は訴えるのでございます。
 ある文豪がいわく『偉大なる文学には偉大なる哲学を要す。偉大なる哲学は偉大なる宗教によらなくてはならない。偉大なる宗教には、燃えあがる信仰が必要である』という意味のことばを絶叫した文豪がおりますが、今、私どもは、政治にあっても、経済にあっても、科学にあっても、事業にあっても、学問にあっても、その最高の宗教であり、三大秘法の仏法を知った私どもは、燃えあがる情熱に燃えた信仰をもって、いっさいの文化建設に、自分自身の生活に、全力をあげていくことが、正しい人生観であると信ずるものでございます。
 願わくは、より以上、人の何倍も勉強し、人の何倍も信・行に実践をした人が、大勢の人を指導すべき資格がある。また、そのような偉大なる指導者になるわけであります。人よりもよけい勉強し、人よりもよけいに実践した人が、大勢の人を指導すべき力をたもっていけるのであります。
 その実践期、勉強期を、一日も悔いのないように、大御本尊様を根本として、日蓮聖人様の教えを根底において、皆さん方が成長し、幸福になるとともに、社会の人々を幸福にしていかれんことを、心からお願い申し上げまして、私のお話とします。

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