Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第一回足立区支部長会 生命に開け″歓喜″の大空

1988.6.19 スピーチ(1988.5〜)(池田大作全集第71巻)

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17  大聖人は、心を合わせて進みゆくことの大切さについて、有名な「兵衛志殿御返事」に次のように仰せである。
 「二人一同の儀は車の二つのの如し鳥の二つの羽のごとし(中略)恐れ候へども日蓮をたいとしとをもひあわせ給へ、もし中不和にならせ給うならば二人の冥加いかんがあるべかるらめと思しめせ
 すなわち──あなた方二人が団結した姿は、ちょうど車の両輪のごとくであり、鳥の二つのつばさのようなものである。こういうと恐縮ですが、日蓮のことを尊敬して互いに心を合わせていきなさい。もし二人の仲が不和になったならば、二人に対する妙法の功徳がどうなってしまうか考えていきなさい──と、団結の重要性を明快に教えられている。
 また「各各みわきかたきもたせ給いたる人人なり、内より論出来れば鷸蚌いっぽう相扼あいひしぐも漁夫のをそれ有るべし」――あなた方は、それぞれ法華経のゆえにはっきりとした敵をもつ身である。それゆえ、内輪から争いを起こすようなことがあってはならない。鳥と貝が争っているうちに、ともに漁師にらえられてしまったというたとえのごとく、内輪もめは敵の乗ずるところとなる――と仰せになっている。
 組織にあって、互いを向上させゆく建設的意見はもちろん大切である。しかし、いたずらに、感情に流され相手を傷つけるような言動は、厳につつしまねばならない。それは団結を乱すばかりか、魔の跳梁ちょうりょうを許し和合僧を破壊することに通ずるからである。
 戸田先生は、足立の支部総会に毎回のように出席され、全魂のご指導を重ねられた。ちょうど三十五年前、昭和二十八年五月の第二回足立支部総会において、次のように話されている。
 「学会を離れて功徳は絶対ありません。増上慢ぞうじょうまんのように聞こえるかもしれないが、畑毛はたけの猊下(堀日亨上人)は、私にこんなことを申された。『あなたが、四百年前(戦国時代)に生まれてきていたら、日蓮正宗はこれほど滅びはしませんでしたろう』と。
 このおことばに対して、私はお答え申しあげた。『猊下が、いまお生まれになったから、私も、猊下に三十年おくれて生まれてまいりました』と」。
 不思議な話と感じられるかもしれないが、日亨上人と戸田先生は深い因縁によって正宗と学会の興隆のために、時を得て出現された方であった。この厳然たる歴史の真実を、私どもは深く信心で見極みきわめていかねばならないと思う。
 先生はさらに、「あらゆる苦しんでいる人々を救わんがため、この仏様の事業をするわれわれ学会に、功徳がないわけはない。だから、組織を厳守させるのである」と指導されている。
 学会は大聖人の御遺命ゆいめいたる広宣流布を目指す尊き使命の団体である。皆さま方は、この信心の組織を絶対に破壊させてはならない。和合僧の組織を大切にし、守り支えながら、信心と広布の大道を進んでいただきたい。
 そして妙法を根本としつつ、どこまでも異体を同心として、尊敬し、守り合い、励ましあいながら、「功徳」と「福運」の華の爛漫らんまんと咲き薫る足立創価学会を築いていっていただきたい。
 ともあれ、世界第一の「模範の信心」で、東京全区をリードしゆく「人材の足立」「団結の足立」を立派に築いていかれんことを心から念願して、本日の私のスピーチとしたい。

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