Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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二十一世紀への平和路線 『創大平和研究』特別寄稿

1979.2.0 「平和提言」「記念講演」「論文」(池田大作全集第1巻)

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27  したがって、第二次宗教革命ともいうべきものの様相も、おのずから明らかであろう。人間は、制度であれ核であれ、自ら作り出したものの奴隷となってはならない。人間が主役なのである。一個の人間の内なる変革は、その必然的波動、必然的帰結として、政治、経済、文化、教育等のあらゆる側面に価値観の転換をもたらしていく。それは、人間を主役とした人類総体のトータルな発想の転換である。そこにこそ、核という″外から″の衝撃をはね返す″内から″の対応の原点がある、と私は信じている。
 変動常なき歴史の過程は、佇立ちょりつして今を見守っている。未来世紀は、静かに、確実に近づきつつある。この過去から現在、未来へわたる歴史の流れの中にあって、我々の果たすべき使命は何か――。人間以上の尊厳なる者はない、生命以上の宝はないとの不滅の原点に立って、人間の善性を信じ、触発し、啓発しゆくことをおいてほかにあるまい。もし人類史のかつてない試練を超克することに成功したならば、我々の足跡は、一国の勝利ではなく、人類の勝利として、長く歴史に記しとどめられるであろう。
 (昭和54年2月 『創大平和研究』創刊号)

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