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日蓮大聖人・池田大作

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方便品(第二章) 開三顕一──「師弟の…  

講義「法華経の智慧」(池田大作全集第29-31巻)

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11  池田 法華経の説く「十界互具」こそ、万人の境涯革命を可能にする根本原理です。この智慧を我が身で行い、万年の未来へ伝えていかねばならない。その黄金の軌道こそ「師弟不二の道」なのです。
 広げて言えば、どんな事業も運動も、偉大なものは一代では完成しない。後継者が絶対に必要です。
 マンデラ大統領との最初の出会いのさいに、私は言いました。
 ──「マンデラ」という偉材が、ただ一人いるだけでは、あなたの仕事は完結しません。一本の高い樹だけでは、ジャングルはできないように──。(一九九〇年十月に会見。当時、アフリカ民族会議〈ANC〉副議長)
 今回の会見でも後継者についておうかがいし、大統領は心配ありませんと自信を示しておられた。
 大聖人は「伝持の人無れば猶木石の衣鉢を帯持せるが如し」と仰せです。
 法華経の涌出品(第十五章)で、民衆救済の真の後継者である地涌の菩薩が出現したとき、釈尊は、この菩薩たちとの久遠からの師弟不二を明かそうとして告げた。「如来は今、師子奮迅の力を顕し宣べ示さん」(法華経四六三ページ、趣意)と。
 大聖人は、末法万年の衆生を救う御本尊を「日蓮がたましひすみにそめながして・かきて候ぞ」と残された。
 そして御本尊を認められる御一念を「師子奮迅之力」と仰せになられた。
 全民衆のために、永遠の人類のために──その魂こそ「師子奮迅の力」である。師から弟子への全力の教育であり、鍛錬です。
 また「師子」の「師」は師匠、「子」は弟子とすれば、師弟一体となって、奮迅の力で、「人類の境涯を変える」戦いをするよう、法華経は呼びかけているのです。

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