Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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岐阜地区部長会 妙法こそ飛躍の因

1967.3.3 「池田大作全集」第3巻

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4  「いくそばくか過去の聖霊も・うれしくをぼすらん」とは、どれほどか過去の聖霊も喜んでいることであろうか。これは曾谷入道のお父さんに対する法事も含まれているがゆえにこう仰せなのです。私どもの場合、いまこのような決意で戦ったならば、大聖人がどれほど喜んでくださるかということを確信すべきであると思います。「釈尊は孝養の人を世尊となづけ給へり貴辺あに世尊にあらずや」とは、この孝養とは世間法の孝養とは意味が違い、釈迦は経文のなかで、仏法をもって孝養する人といっています。したがって、仏法の、上品の孝養をする人を世尊と名づけます。その振舞いは仏である、仏と呼んでいいという意味です。と同じように、曾谷入道にも「世尊にあらずや」と仰せです。御本仏に御供養申し上げ、そして上品の親孝行をしているのですから、あなたはもう仏であり、絶対にこわすことのできない幸福境涯になっているのだ、なんの心配もなく、人生を、社会を闊歩していきなさいとの激励と拝せます。
 そこで私は、次のことをぜひとも皆さん方に申し上げておきたかった。すなわち「故大進阿闍梨の事なげかしく候へども此れ又法華経の流布の出来すべきいんえんにてや候らんとをぼしめすべし」と。大進阿闍梨という人は曾谷入道と関係があった人なのでしょう。しかし、この人も死んだわけです。だが「此れ又法華経の流布の出来すべきいんえん」であると仰せです。たとえ、どのような間違った幹部が出て退転しても、あるいは選挙に落ちたとしても、またどのような難があっても、誹謗記事があっても、さらにそれにより内部からどのように退転者が出たとしても、そのようなことを恐れることはない。すべて「此れ又法華経の流布の出来すべきいんえん」すなわち大法流布の原因と考えていきなさいと仰せなのです。
 妙法を根幹にした場合は、変毒為薬、罰即利益の原理にもとづき、どのような罰でも利益でも、すべて次の法華経の流布の原因になっていくのだと確信しなさい。また勝利の原因に変えていくのだという意味です。したがって、いかなる障魔にあおうと、強い強い信心があるならば、それが「法華経の流布の出来すべき」原因になり、それを契機に一挙に発展していくのだ、自分自身も一挙に人間革命するのだと発心、決意することが大事なのです。その原理が三大秘法の南無妙法蓮華経であると確信しなさいとの指導であります。「事事命ながらへば其の時申すべし」とは、長い目でみれば、途中でどのようなことがあろうと、仏法は道理であり、立派にその現証がわかる、実証でわかるという意味に拝せます。
5  以上、簡単な御書ではありますけれども、わずか数行をとおしても、大聖人がどれほど変毒為薬ということを強調し、強い確信で述べられているかということを知っていただきたいのです。そして今度は皆さん方が、強い信心の一念をもち、実践していっていただきたいと思うのであります。どうか、今世においては汝自身のためであるのは当然のこと、お子さんのために、お孫さんのために、この国土世間を、私どもも正法の力によって、学会の力によって、新しい幸せな国土世間にしきっていくまで、悠々と、力強く、勇気をもって進んでいっていただきたいのであります。
 私も日本全体は当然、全世界の平和と繁栄のために戦いますけれども、なかんずく皆さんのことは忘れずに、陰に陽に激励にまいります。これだけきょうは堅くお約束申し上げまして、皆さん方の勇気ある楽しい前進、繁栄を心からお祈り申し上げまして、指導にかえさせていただきます。(拍手)

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