Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第15回青年部総会 中道主義で世界平和を

1966.11.3 「池田大作全集」第3巻

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8  なお第二に、中道主義は、党の利害にとらわれるのみであってはならない。党利党略が中心であっては絶対にならない。なによりも、国民大衆の利害を第一義に、大衆福祉を目指す政策を実践していくものであります。それが、われわれの永久に進みゆくべき指針であります。したがって、あるときは、保守党の政策を擁護していく立ち場をとることもあります。また、あるときには、革新党と強調して進んでいかなければならないこともあります。この点もご了解願いたい。常に現実的であると同時に、大局観に立った、高い次元の政策を実践していく。それがわれわれの行動てなくてはならない。それと共に、指導者が、われわれの選んだ議員が、個人的な名聞名利に動かされていくようなことは、断じてあってはならない。これは、広宣流布の暁まで、否、永遠に、そのような議員は絶対に出してはならないということを、私の遺言としたいのであります。(大拍手)もし、そういう議員が出たならば、中道政治に反し、大衆福祉に反するものであり、私どもの同志ではありません。国民の敵と思って、追放してかまいません。
 さらに一歩進んで、大きく大三勢力ということを考えてみたい。かつてネールが、ソ連とアメリカのあいだに立って、AA諸国を結集して、第三勢力の台頭を図った。しかし、後進的な未開発の国として、経済的にも政治的にも非常に微弱であり、疲れています。線香花火のように消滅してしまった。また、いまフランスが、第三勢力を標榜して、台頭しております。しかし、フランスは、口では平和の使徒といいながら、フランス自ら核武装しています。これでは真実のその資格はない。その資格を喪失しているといっても過言ではない。
 私は、この世界の期待する恒久平和実現の第三勢力となることこそ、わが日本の使命であると訴えたいのであります。(大拍手)日本こそは、原爆の被害をうけた唯一の国であります。なお、地理的にも東西の接点にあり、また台頭するアジアの先覚者でなくてはならない。経済力、国力からいっても、米ソ等についで一流国となることは、必定であります。しかも、妙法の眼を開いてみるならば、わが日本こそが、絶対平和主義を貫く、末法民衆救済の大仏法流布の本国ではないでしょうか。
 この見地に立って、いま私は、当面するベトナム問題について、次のように提案したい。すなわち、即時停戦のうえ、南ベトナム民族解放戦線(ベトコン)を含めた関係国による世界平和維持会議を東京で開く。そして合意のうえで米軍の引き揚げを行なう。その後、各国が南北ベトナムに対し、経済援助を行なう。また、今後、紛争が起きないよう、非武装地帯に国連軍を常駐させる。この解決策を、日本が国連において提唱し、またベトナム戦争に関係していない国々を結集して、ベトナム平和への呼びかけを強力に行なうべきであると主張したいと思いますがいかがでしょうか。(拍手)
9  創価学会には男女三百万人以上の青年がおります。私の最高の誇りであります。学生部十五万、そして高等部も十万人おります。この未来に生き、次代を担う青年が、妙法の平和の使徒として、指導者として一日も早く育ち、中道主義を基調とし、諸君の力によって、世界民族主義の旗を高らかに掲げて、やがて国境のない世界連邦を築いていただきたい。すなわち、妙法に照らされた平和郷を確立するために、一歩、二歩と苦難を乗り越え、その原動力としての前進をしていっていただきたいことを、心から念願するものであります。
 時代は刻々と変わっていく。いままでどんなに批判していた者であっても、必ず学会を賛嘆していくようになるでしょう。人々の心も、時代も、一日一日、一年一年変わっていくのが実相であります。いま私どもの前進は、第一歩を踏み出したばかりであります。体を大事にし、職場を大事にし、親孝行をして、一人の犠牲者も出さずに、すくすくと成長していっていただきたいと思う。だが、因果倶時の原理によって、やがて必ずや二十一世紀には、仏法民主主義の時代が到来するという確信、絶対なる信念、そしてまた信心をもって、スタートを切っていこうではありませんか。(拍手)
 最後にもったいなくも総本山より、日達上人猊下のご臨席をたまわりましたことを、青年部一同を代表しまして心から御礼申し上げるしだいであります。(大拍手)どうか、体を大事にしてただきたい。諸君の健闘を祈って、私の激励とさせていただきます。

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