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日蓮大聖人・池田大作

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夏季講習会、全国男子部部隊長会 不惜身命の学会児

1966.8.5 「池田大作全集」第3巻

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12  九、なお、次に申し上げたいことは、学会始まって以来、初の衆議院議員選挙があります。この衆議院選においては、青年部出身者が相当数立候補する予定です。本来、私の気持ちは、まだまだ私も若いし、諸君を苦しめたくもない。じっくりと着実に指揮をとっていきたい。また時をかせぎたい。これはいまでも変わりありません。しかし、日本の国情、世界の様相等々から考えて、どうしても時代の要求として、創価学会が一歩前進しなくてはならない。そうしなければ悪です。知っておって行なわなければ、それもまた悪です。やむにやまれず一歩、二歩前進せざるをえない。
 戸田前会長の本意、そしてまた日蓮大聖人のご本意も当然、王仏冥合実現でありますから、日々、月々、年々に戦いを深く、広く、勝ち戦にもっていかなければならない。大聖人のご遺命、ならびに恩師戸田前会長のご精神にかんがみても、どうしても、私も戦わざるをえないし、諸君に苦労をさせざるをえないのです。この気持ちをどうか感じ取っていただきたい。(大拍手)
 遠くは日蓮大聖人は、時の執権ならびに良観房や平左衛門尉等に、ずいぶん迫害をされた。まことにもったいなく、またあまりにも痛々しいお姿であります。ただし大聖人は佐渡の国に流されても「喜悦はかりなし」と仰せられ、苦難に少しも屈せず、堂々たる戦いでした。よく戸田前会長は「大聖人を一般の人はほめるが、それはあんなに難をうけて、強盛に最後まで戦ったから偉いというがそうではない。難をしのばれて、三大秘法の御本尊を全人類にお残しくだされたから偉いのだ」とおっしゃっていた。全人類の救済のために、御本尊を残すために、大聖人は難をしのばれたのです。それは国家権力との戦いでありました。また牧口初代会長ならびに戸田前会長も、結局は国家権力との戦いでありました。
 いま、われわれも、政府・自民党の策謀によって、どれほどいじめられてきたかしれません。彼らは、他宗教と結託し、学会を葬らんとしたり、力ずくで学会の発展を押さえようとしてきたのであります。幾多の正宗の信徒が、どれほど苦しい思いをしてきたことであろうか――。権力ほど恐ろしきものはない。善良な民衆が、ただ苦しみ、悔やんでいく歴史は、断じて繰り返してはならない。われら青年の手によって、本当に、これが理想の政治だ、これが本当の民衆のための政治であり、議員である、といわれる国会をつくりあげようではありませんか。(拍手)われわれの力で、正しい平和な理想社会を、建設しようではありませんか。(大拍手)
 心ある民衆はそれを待っております。理念も信念もない横暴は政治家連中を、放置しておいたのでは、永久に民衆が苦しんでしまう。いまこそ、まじめな民衆の先駆を切って、大仏法を奉持した民衆が決起していくべきです。(拍手)これこそ時代の要求であると確信し、妙法の革命児として断じて戦い、勝ち進もうではありあせんか。(拍手)われらには、大御本尊があり、また、後ろには、二陣、三陣、四陣と続く同志がおります。
 かの明治維新を成し遂げた青年たちは、革命を成就し、政権獲得後は、横暴と上慢の姿と化していった。国会の委員会室には、彼らの大きな肖像画が並んでいるそうですが、勲章をさげ、偉そうな姿で民衆を欺瞞してもらった勲章に、なんの価値があるかといいたい。(笑い)皆、名聞名利の姿といわれてもやむをえないでしょう。
 われわれの戦いは、民衆の一人一人が、全部、幸福になっていく革命であります。したがって、もし御仏智により、諸君の力によって、広宣流布が実現したとしても、決して勲章なんかさげたり(笑い)タスキをかけられたりしないでいただきたいと思う。創価学会から選出した大臣や委員長の肖像画などが、国会内に掲げるようなまねは永久にしないことを、誓い合いたいと思う。(笑い、拍手)どんなに諸君が偉くなっても、また、われわれの黄金時代がきても、今日と同じく、開きんシャツと白ズボンで、総本山の講習会に集まろうではないか。(拍手)
13  十、最後に、一言申し上げておきたい。というのは、諸君は、いつも壮年部の方方と共に戦っていかねばならない。壮年部も、立派な人がたくさんおります。また壮年部の方々には、諸君が、戦いをしやすいように、成長していけるように、何回もお願いしてあります。諸君は壮年部の方を尊敬していっていただきたい。否、壮年部から尊敬される人になっていくべきです。
 諸君と壮年部とは、肉体的にも違いますし、昭和生まれと明治、大正とは時代も違うのです。ゆえに、諸君と同じく、敏捷に動けないのは当然であるし、頭の回転も違う場合のあるのはあたりまえです。言葉づかいもていねいに、礼儀を重んじていける若き指導者として指揮をとり、調和をとっていっていただきたい。
 来年の夏季講習会のときに、あらゆる前途の苦難を悠々と切り開いて、いちだんと功徳に浴し、また成長した明るい姿をもって集い、再びお目にかかりたいと念願するものであります。これをもって、私の激励とさせていただきます。(拍手)

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