Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第一回SGIオランダ総会 本有の生老病死

1983.6.26 「広布と人生を語る」第5巻

前後
5  大地に種を植えれば、いつしか芽が出てくる。風邪の菌も気がつかないうちに体内に入り、発熱する。精子と卵子の結合した受精卵は、いつしか人間へと育っていく。
 と同じく、私どもは、この生命の大地に仏種を植えた。日々の唱題、日日の勤行、日々の活動は、いわば水であり、太陽の光であるといってもよい。その仏種は飛ばされないかぎり、やがて社会の風雪に耐え、信心の年輪を重ねながら、幸福の芽を出し、人生の勝利の枝を伸ばし、永遠にわたる不動の栄光の大樹となりゆくことは道理である。
 大聖人の仏法は冥益である。ゆえに現実社会の生活は、信心したからといって即座に変わるものではないが、さまざまな条件と相まって、しぜんと年輪を増して変化していくのである。
6  社会も十界であり、わが生命もまた十界であるがゆえに、苦しみや悲しみ、悩み、すなわち生老病死という人生の実相は、必然のものである。
 ただそこに、妙法という厳たる種が植えられているかいないかが重大なカギである。これこそすべての源泉力となりゆく生命本有の当体である。ゆえに信心なき世間の悩みは、不幸の因を増すのみであり、妙法を受持しての本有の悩みは、煩悩即菩提と転じゆくことができる。
 このように妙法は、生涯にわたり、また永遠にわたる生命行路にあって、すべて宿命を打開し、人格の完成へ、成仏の大道へと変化せしめゆく力となるものである。生々にわたり、すべての人が所願満足の生命と、かならずや実感しゆくことはまちがいない。ここに信心の偉大さがあるのである。
 最後に、日本と古くから友好関係に結ばれてきたオランダの皆さんへ、「世界第一の栄光のオランダに」「世界一幸せの信心の模範のオランダに」と念願し、私のスピーチとしたい。

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