Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

新時代第29回本幹部会 広布第2幕第15回全国青年部幹部会

2009.5.27 スピーチ(聖教新聞2009年下)

前後
27  最後に、近代柔道の創始者であり、国際教育に尽力した嘉納治五郎先生の勝負の哲学を紹介したい。
 〈嘉納治五郎(1860〜1938年)は、明治から昭和にかけて活躍した柔道家、教育者。1909年には、日本人として初のIOC(国際オリンピック委員会)委員に選ばれ、日本のオリンピック参加にも尽くした〉
 初代会長・牧口先生は、嘉納先生が中国からの留学生のために創立した{弘文}(こうぶん)学院で、教壇に立たれていた。
 また、嘉納先生が創設した柔道の道場・講道館にも名を連ねておられた。
 嘉納先生は著作の中で、柔道をはじめ人生万般にわたる哲学について記しておられる。
 例えば“終始、最善を尽くせ”ということを教えられている。
 自分より強い者を相手にする場合には、“どうせ勝てない”とあきらめて、いい加減になることがある。そうすると、せっかく相手に隙があり、勝てるチャンスがあっても、その機会を生かすことができない。
 反対に、自分より弱い者を相手にすると油断して、そこにつけ込まれて負けてしまう。油断は大敵である。
 また、“あらゆる機会を利用せよ”ということについて述べておられる。
 柔道の乱取で相手を攻める時、一つの技を仕掛けて相手の体勢を崩した時には、その機会を生かして、さらに次の攻撃を仕掛けなければならない。ひとたび相手が元の体勢に戻ってしまえば、それまでの攻撃は無駄になってしまう。
 次から次へ攻め抜け──これが勝利の鉄則である。
 そして“己を捨てる覚悟をせよ”ということを教えておられる。
 己を捨てる覚悟ができれば、怖いものはなくなる。全力を攻撃に費やすことができる。すると、ますます強くなるというのである。
 わが身を惜しまず、一心不乱に戦い抜く。そこに勝利への道が開ける。〈嘉納治五郎については、『嘉納治五郎著作集 第2巻』五月書房などを参照した〉
28  勝利の歴史を
 ともあれ、戦うからには勝つことだ。勝てば楽しい。さらに勢いを増していける。
 広宣流布の勝利を、頼みます!
 リーダーは気取りを捨てて戦うことだ。
 そして、皆が「すごいな」と思うような結果を、堂々と残していってほしい。励ましの声で、皆に勇気を送っていただきたい。
 それでは、きょうはこれで終わります。どうか、お元気で!〈ここで名誉会長を中心に全員で唱題した〉
 長時間、本当にご苦労さまでした。ありがとう!

1
27