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全国代表協議会  

2009.4.14 スピーチ(聖教新聞2009年下)

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24  ゲーテは『ファウスト』に、次のように記している。
 「功労と幸福とは一つにつながる」(相良守峯訳『ファウスト』岩波文庫)
 仏法に通じる、味わい深い言葉である。
 広宣流布の労苦──特に陰の努力と功績にこそ、不滅の福徳が光る。
 戸田先生は婦人部に強く言われた。
 「信心を貫いていけば、功徳は厳然と現れる。その功徳とは、中途半端なものではないよ。目に見える絶大な功徳なのだ」
 戦後間もないころ、戸田先生は事業に失敗され、莫大な借金を抱えられた。
 私は、ただ一人、すべてをなげうって、先生をお護りした。
 給料は何カ月も遅配。真冬でもオーバーもなかった。靴が買えず、足駄(=高下駄)を履いたこともある。
 「カランコロン」と音を鳴らして歩いていると、かつて勤めていた会社の上司と、ばったり出くわした。
 昔はよく、雨の日、道が悪いので、足駄を履いたものだ。しかし、その日は晴れていた。
 「池田君、きょうは天気なのに、何で足駄を履いているの?」
 私は朗らかに、「背が高くなるよう足駄を……」と答えた。
 その上司が、「池田君は、必ず将来、偉くなるよ」と期待を寄せてくださったことも、懐かしい。
 思い出深き、わが青春の一ページである。
 私の人生は、恩師に捧げた人生である。
 恩師ありて、今の自分がある。本当に幸せだ。
 この師弟の道を、まっすぐに走り抜いてきたゆえに、すべての労苦は今、世界一の栄誉となって、満開の桜のごとく花開いている。
25  宝は自分の中に
 ゲーテは、こうも綴っている。
 「私の中には、高貴な宝が豊富にある。それは、人のためになる宝なのです」
 この宝を引き出す究極の力が、「信心」であり、「師弟」なのである。
 さらに、私が青春時代から好きだったゲーテの言葉を贈りたい。
 「生きているあいだは、いきいきとしていなさい」(手塚富雄著『いきいきと生きよ──ゲーテに学ぶ』講談社現代新書)
 いい言葉だ。簡単なようで深い哲学が込められている。
 いくら健康であっても、何の目標もなく、張り合いもない。挑戦もなければ、喜びもない。ただ漫然と、むなしい日々を送るだけ。そんな“生ける屍”になってはいけない。
 「生き生きと」進むのだ!
 たとえ病気になっても、心は生き生きと!──絶対に負けてはいけない。戦う心まで病魔に食い破られてはならない。
 勝っても負けても、生き生きと!──人生の勝敗は、途中では決まらない。最後に勝つ人が、真の勝利者なのである。
26  強く! 強く! 折伏精神で!
 広宣流布の戦は断じて勝つことだ。
 勝ってこそ正義である。自身のため、一家のため、わが愛する地域のために、勝ちまくっていただきたい。
 戸田先生は呼びかけられた。
 「しっかりと信心で立ち上がることだ。いかなる戦いも、折伏精神を大いに盛り上げて断じて勝つことだ」
 「引っ込み思案は大きな欠点である。強く強く前に出なさい!」
 折伏精神で、強き信心で進もう! きょうは長時間、ご苦労さま! ありがとう!
 どうか風邪をひかれませんように。皆、元気で活躍していただきたい。勝利の名指揮を頼みます!

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