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創価教育代表者会議  

2008.3.7 スピーチ(聖教新聞2008年下)

前後
22  ブロンソン・オルコットの教育思想と実践は、革新的であった。それゆえ、世間の無理解にによる中傷に遭い、設立した学校も、短期間で閉鎖となってしまう。
 柱である父の仕事がうまくいかず、貧窮する一家を、母とともに、娘たちが支えた。その娘の一人が、戸田先生が若き乙女に語った『若草物語』の作者、ルイザ・メイ・オルコットである。
 彼女は、『若草物語』の続編である『リトル・メン』(邦題『第三若草物語』)を、1871年に発表した。その中で、かつて自らも学んだ「父の理想教育」を再現した物語を描いていった。
 それは、中傷され、挫折した父の教育事業の真実と、その父を支え続けた母の勝利を、世に明らかにするためであった。
 彼女は物語を綴った心情を、こう語っている。
 「父の到達したすばらしい真実を、30年もの間、昔の先生の感化を決して忘れていない生徒たちの心と記億の中に、無言で存在し続けてきたその真実を伝える役割を果たさせることは、仕事であり楽しみであるばかりでなく、全く適切なことです」(師岡愛子編著『ルイザ・メイ・オルコット――「若草物語」への道』表現社)
 『リトル・メン』は、『若草物語』シリーズの絶大な人気もあり、出版前から驚異的な予約申込数であったという。
 刊行されるやいなや、読者に、こうした学校が実際にあったのかという大きな関心を引き起こしていった。
 そして、ついに父の教育記録が、約40年ぶりに再版されるに至った。娘の力によって、父母の真実と偉大さが、世界に宣揚されたのである。
23  邪悪には決着を 厳窟王になれ!
 次元は異なるが、戸田先生も、獄死という“不遇のなかの不遇”に処された牧口先生の真実を世に知らしめるため、「巌窟王」となって戦い抜かれた。
 私もまた、牧口先生、戸田先生の真実を、燦然と世界に示してきた。
 かつて、私は愛する創大生に書き贈った。
 「私は侮辱を受けても復讐など求めない!
 しかし絶対に大勝利者となりて
 悪の確執に決着をつけてみせる!」
 創価教育は、三代の夢である。すべての民衆が輝く時代へ、正義の勝利の人材城の建設へ、一段と力を注いでまいりたい。
24  育て! 偉大な「王子」「王女」よ
 創価大学の第1回入学式は、昭和46年(1971年)の4月であった。
 その折、ある父母が、誇りをもって、うれしそうにこう語っておられた。
 「『八王子』という地名には、優秀な偉大な『王子』『王女』、すなわち学生たちが、たくさん育って、日本の社会の、そして世界の大指導者となって活躍するという意義がありますね」
 今や、その通りの八王子となり、創価大学、創価女子短期大学となった。
 これからも、さらに無数の大人材を、世界へ、世紀へ育てゆくことを決意し合って、本日のスピーチを終わりたい。
 長時間、ありがとう! 教育は、私の最後の事業である。いよいよ、これからが本番だ。ともに前進しよう!

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