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日蓮大聖人・池田大作

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新時代第13回本部幹部会  

2007.12.6 スピーチ(聖教新聞2007年下)

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26  最高峰を目指せ
 中国の周恩来総理は言い残している。
 「人間はたえず前進しなければならない。みんなで互いに励ましあい、ともに進歩しなければならない」(中共中央文献編集委員会編・中共中央ML著作編訳局訳『周恩来選集(1949年〜1975年)』外文出版社)。
 「革命のために戦った歴史は自分で壊さない限り、他人に消し去ることはできない」
 その通りだ。要は「自分が、どうなのか」である。よりよき自己を完成させるために、学会の組織があるのだ。
 また、先ほども触れたヒルティの言葉を、いくつか引いておきたい。
 「若い時代には、およそ鍛錬が望ましい」(前田護郎・杉山好訳「幸福論Ⅲ」、『ヒルティ著作集第3巻』所収、白水社)
 「清らかに保たれた青春は、いつもかわらぬ生の喜びの泉である」(斎藤栄治訳「幸福論Ⅱ」、同第2巻所収)
 若さこそ最高の財産である。若き日に大聖人の仏法と巡り合った人は幸福である。
 「人間のなすあらゆる偉大な精神的進歩というものはまず信仰にもとづくものだ」(同)という一言も、正しいと思う。
 信仰──人生をかけて信ずる何かを持たない人は、真に充実した人生を生きられないのではないだろうか。
 彼は若者に対して「ただちに最高のものを目ざして努力しなさい」(同)と述べている。
 また、「悪は究局において愚かであり、人間を愚かにする」とも綴った(草間平作・大和邦太郎訳『幸福論第3部』岩波文庫)。
 青年ならば、「最高峰」を目指すのだ。努力の人の心は、素直であり、謙虚だ。愚かしい“驕り”や“嫉妬”に毒されない。
 行動者だったヒルティは、「人生には、信仰と行為がまさに二つとも必要である」と言っている(前掲『著作集第3巻』)。
 「実践」と「信仰」。学会員の皆さんは、この二つを持っている。ゆえに尊い。三世永遠に尊貴な「民衆指導者」の皆様方なのである。
 その方々をバカにして、あごで使うような幹部は、絶対に許してはならない。
 さらにヒルティの知恵に学びたい。
 「心の喜ばしさは、つねに信仰のまことの証明である。心の喜ばしさがない場合には、信仰もまだ初歩である」(前掲『幸福論第3部』)
 「信仰は極めて雄々しいものであって、その雄々しさがほんものであるならば、世の人を感服させるし、またさせなければならない。そして子供っぽさや甘さに決して堕してはならない」(前掲『著作集第3巻』)
 これらは、私たちの世界にも当てはまる法則であろう。
 信心とは、「困難に立ち向かう心」「現実の中で戦う心」である。この心が生き生きと通うところに、喜びが生まれる。そして、自分自身の宿業を乗り越えた体験、喜びこそが、人に力強い共感を与えていく「因」となるのだ。
27  法華経を「身読」
 法華経の化城喩品に、「在在諸仏土 常与師倶生」という有名な一節がある。
 これは、「あらゆる仏の国土に、常に師とともに生まれる」──師と弟子が、常に一緒に生まれ、広布のために戦い抜くという意味である。
 戸田先生は、獄死された牧口先生の3回忌で言われた。
 「あなた(牧口先生)の慈悲の広大無辺は、わたくしを牢獄まで連れていってくださいました。
 そのおかげで、『在在諸仏土・常与師倶生』と、妙法蓮華経の一句を身をもって読み、その功徳で、地涌の菩薩の本事を知り、法華経の意味をかすかながらも身読することができました。
 なんたるしあわせでございましょうか」
 私も、この法華経の一節を胸に刻んでいる。師に仕え、師を守り、師の大願をすべて実現してきた。
 そして今も、「常に師と共に」の心で、戸田先生と不二で戦っている。
 法華経の極意は、師弟不二にある。正しき師弟の継承によって、正しき法が伝わり、弘まってきた。
 師弟の宿縁は、三世永遠である。永遠の師弟の共戦によってこそ、広宣流布の大道は永遠に続くのである。
28  学会は2010年に創立80周年を迎える。仏法では、「八」とは「開く義」と説かれる。
 日蓮大聖人は、8歳で成仏した竜女の姿を通して、「八とは色心を妙法と開くなり」等と仰せになられた。
 戸田先生は、青年部に対して「八方に戦いの火ぶたを切れ!」「新しい勝利の道を開き、つくれ!」と師子吼された。
 広布拡大の好機は、あらゆるところにある。
 創立80周年を目指し、いいお正月を迎えて、来年もまた若々しく、自分自身の偉大な境涯を開くため、家族のために、子孫のために、そして学会のために勝っていこう!〈参加者から「ハイ!」と元気な声が〉
 同じ生きるなら、高い次元に立って、最高に価値ある目的のために、頑張っていきたい。
 1年間、ありがとう。海外から集われた皆さんに、心から感謝申し上げます。
 ここで皆でお題目を唱えたい。海外の方々の無事故の帰国と、ご多幸を祈念して。〈名誉会長を導師に全員で唱題する〉
 本当にご苦労さま。ありがとう。来年もよろしく! サンキュー・ソー・マッチ!

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