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全国代表協議会  

2007.2.21 スピーチ(聖教新聞2007年上)

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15  指導者革命を
  「指導者革命」をできるか、いなか。「リーダーは民衆に尽くすためにいる」という伝統を確立できるか、いなか。これで、学会の将来は決まる。
 学会員の皆様は、あまりにも人がいい。皆、リーダーを包容し、もり立ててくださるが、それに甘えて、いい気になってはいけない。
 信心をしていない人からも、「立派だな」「さすがだ」と言われてこそ、本物の指導者である。
 なかんずく、焦点は青年部である。
 戸田先生は、いつも言われていた。「青年のために、学会はあるのだ」「次の学会を頼む!」
 私も今、全く同じ気持ちである。
 では、「指導者革命」の要諦とは何か。さまざまな角度から論じることができるが、その根本は「人間を人間として見る」ことだ。
 組織の運営とか、役職にとらわれるあまり、人間の顔が見えなくなってはいけない。
 人は皆、平等である。人間の心を大事にすることだ。ここに根幹がある。魂が魂を揺り動かしていくのだ。
 一人一人が、仏法の、広宣流布の道を正しく歩んでいくために、組織はある。しかし、組織のために、一人一人がいるのではない。
 心をつかみ、心を大切にし、心を合わせて、広宣流布の和合僧の組織を築いていく──そういう指導者になっていただきたい。
16  そのためにも青年は、進んで苦労を買ってでることだ。苦労した人でなければ、人の苦労は、なかなか分からない。
 文豪・吉川英治も言っていたが、若い時に裕福であることは、かえって不幸ではないだろうか。
 〈吉川英治がある青年に言った言葉に、こうある。 「君は不幸だ。早くから美しいものを見過ぎ、美味しいものを食べ過ぎていると云う事はこんな不幸はない。喜びを喜びとして感じる感受性が薄れて行くと云う事は青年として気の毒な事だ」(『吉川英冶とわたし』講談社)〉
 お金があるから幸福とは限らない。
 青年時代に苦闘し、勝利を戦い取って、両親をはじめ、お世話になった方々に恩返ししていく。これこそ、最も幸福な、正しい人生の軌道であると、私は思う。
 戸田先生は「社会にお金はいくらでも流れている。こっちに入ってこないだけだ。福運によって、入ってくる穴をあければ、いくらでも懐に入ってくるよ」と、悠々と言われていた。
 大事なのは福運をつけることである。三世に崩れぬ幸福の土台を築いていくことである。
 また、なかには、肉親を早くに亡くされたり、ご家族が闘病中の方も、おられるに違いない。
 しかし、仏の眼、永遠の生命の眼から見るならば、少しも心配はいらない。
 広宣流布に戦われた功徳は、わが生命に、そしてわが家族、一族に、永遠に流れ通っていくことは、絶対に間違いない。
17  ともあれ、同志の皆様の真剣な戦いによって、学会は順調に拡大し、発展している。
 変化、変化の大激動の時代にあって、これは大変なことだ。
 あらためて感謝申し上げたい。
 勝つことは愉快だ。反対に、負ければ苦しい。
 ゆえに私たちは、本年も戦い、勝とう!〈「ハイ!」と決意の声〉
 「青年だ! 戦おう!」
 「学会っ子だ! 戦おう!」
 ──こう申し上げ、スピーチを結びたい。長時間、ご苦労さま。お元気で。またお会いしましょう!

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