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日蓮大聖人・池田大作

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全国最高協議会  

2006.12.24 スピーチ(聖教新聞2006年下)

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25  正義を謗る大罪
 謗法を犯した者の末路についても、あらためて語っておきたい。
 一般的にも、苦しみのあまり泣き、嘆き、叫び、喚いて、救いを求めるさまを「阿鼻叫喚」という。
 本来、「阿鼻叫喚」の「阿鼻」とは「阿鼻地獄」を指し、「叫喚」とは「叫喚地獄」を指す。いずれも、仏典に説かれる「八大地獄」に含まれている。
 「阿鼻」とは「無間」という意味で、間断なく苦しみを受けることを指す。つまり、「阿鼻地獄」とは「無間地獄」のことである。
 「阿鼻地獄」は、その苦しみを話に聞くだけでも、恐ろしさのあまり息絶えるほどだという。
 それでは、この地獄に堕ちる者は、だれなのか。
 大聖人は、次のように仰せである。
 「法華経をよみ・たもたん者を見てかろしめ・いやしみ・にくみ・そねみ・うらみを・むすばん其の人は命をはりて阿鼻大城に入らん
 法華経の行者を誹謗した者が阿鼻地獄に堕ちると、明言されているのである。
 さらに大聖人は綴られている。
 「一切の仏法もまた、人によって弘まる」(465㌻、通解)
 「持たれる法さえ第一ならば、持つ人もまた第一なのである。そうであれば、その人を謗ることは、その法を謗ることである」(同)
 「仏の『冥の照覧』に対し、どうして、恥ずかしくないことがあろうか。地獄の苦しみを、恐れるべきである。恐れるべきである。慎むべきである、慎むべきである」(同466㌻、通解)
 大聖人は「不知恩の人なれば無間地獄に堕ち給うべし」とも断じられている。
 恩知らずにも、大恩ある師匠を裏切り、大恩ある学会に反逆した者たちの峻厳な仏罰の現証は、ご存じの通りだ。
 この地球上で、唯一、広宣流布を進める仏意仏勅の創価の師弟を誹謗し、和合僧を破壊せんとする者は、どれほど厳しい阿鼻叫喚の苦しみを受けるか。
 すべて、御書に厳然と認められた通りの実相である。
26  有名な「佐渡御書」を拝したい。
 「日蓮を信ずるようであった者どもが、日蓮がこのような大難(=佐渡流罪)にあうと、疑いを起こして法華経を捨てるだけでなく、かえって日蓮を教訓して、自分のほうが賢いと思っている。
 このような歪んだ心の者たちが、(法華経を誹謗する)念仏者よりも長く阿鼻地獄に堕ちたままになることは、不憫としか言いようがない」(同960㌻、通解)
 だれであれ、このような阿鼻地獄、叫喚地獄に堕としたくない。ゆえに、真の仏法者は、裏切りに対して、破和合僧の仏敵に対して、生命の底から怒り、戦うのである。
 戦わなければ、皆が迷い、破和合僧の動きに乗ってしまう。
 戸田先生は、「学会に反逆した者は、絶対に堕地獄である。必ず、堕地獄の姿を見せて回る」と師子吼なされた。
 「恩を仇で返す者は、必ず地獄に堕ちる」ともおっしゃった。「必ず」の一言に、重い意味が込められている。
 戸田先生は、本当にすごい方だった。仏の生命をあらわされた、希有の大指導者だった。
 幾多の厳しい訓練も、すべて懐かしい思い出であり、無上の宝である。
 本当の私の心を、戸田先生だけが、見抜いてくださっていた。
 わざわざ私の実家に赴かれ、先生お一人で、父と話をしてくださったこともあった。
 師弟とは、こんなにも尊く、深く、無限なのか──そのありがたさは、言葉では表し難い。
 「師弟」という道がなければ、御本尊の偉大さも、信心の本当の価値もわからない。これが私の確信である。
27  善悪を峻別せよ
 戸田先生は、御書を通して述べられた。
 「信心無くして智者・学匠になりても阿鼻大城に堕ちてはなんにもならない」
 自分はいい大学を出た。議員になった──そうした外見で威張る人間ほど、危ない。悪知恵を持ち、ずるい人間になる。
 大事なのは、強き信心があるかどうかだ。
 広布のため、師匠のため、同志のためなら、わが身をもなげうつ。その心が燃えているかどうかである。
 創価学会をつくったのは、民衆である。とりわけ、折伏の先頭に立っているのは健気な婦人部の皆さま方である。その盤石な土台の上に、今の学会の繁栄がある。
 上の立場の人間ほど、自分に厳しくあらねばならない。リーダーが、皆にやらせておいて、威張る。将来、学会を、そんな狂った、おかしな世界にしては、絶対にならない。
 また、戸田先生は言っておられた。
 「いい気になり、増上慢になって弓を引く反逆者は、厳然と追い出せ。
 一生涯、仏法の厳しさを、因果の厳しさを思い知らせよ」と。
 増上慢、策略家、見栄っ張り、恩知らず。そういう人間が増えれば、組織は暗くなる。だんだんと変になる。
 皆が、すっきりと、明るい心になれるように、リーダーは心を砕き、戦うのだ。
 師弟の真実を、だれが本当に守ったのか。創価の師弟が攻撃された時、だれが陰で笑っているのか。だれが悪党で、だれが臆病なのか。
 善は善として讃え、悪とは戦う。正邪を皆の前で証明するのが仏法である。来年も、ともに戦おう!
28  共に世界平和へ
 明年は、戸田先生の「原水爆禁止宣言」から50周年の佳節を迎える。
 〈1957年(昭和32年)9月8日、戸田第二代会長は、横浜市の三ツ沢競技場で「原水爆禁止宣言」を発表した。核兵器を「絶対悪」ととらえ、その存在自体を否定した宣言であった。核兵器の脅威が広がる現代にあって、恩師の先見は、いや増して光彩を放っている〉
 核兵器廃絶のために戦い抜いた、ノーベル平和賞受賞者の故・ロートブラット博士が共感を込めて、次のように語ってくださったことがある。
 「私は仏教徒ではありませんが、池田会長と私は『世界平和』という同じ目的に向かって、同じ信条を共有しています。
 そして、深い友情で結ばれているのです。池田会長とお話ししていると、私たちの波長がピッタリ合っているのに気付くのです」
 ロートブラット博士とは対談集(『地球平和への探究』)も発刊した。
 人類は、世界平和という同じ目的に向かって進む友人であり、同志といっていい。
 仏法の根本も友情である。善友の拡大である。
 平和のため、人類の幸福のために、あの地でも、この地でも、美しき対話と友情の花を咲かせてまいりたい。
 私たちの本領発揮の時は、いよいよ、これからである。世界中が私たちの活躍に期待し、創価の人間主義の勝利を待っている。
 断じて、明年も勝ちましょう! 一大平和勢力として、日蓮大聖人の「立正安国」の大精神を世界に堂々と広げてまいりましょう!
29  皆さまありて!
 この1年も、陰に陽に広宣流布の前進を支えてくださった皆さま方に、私は妻とともに、心から感謝を申し上げます。
 創価班、牙城会、白蓮グループの皆さん、婦人部の香城会、壮年部の王城会、会館守る会、創価宝城会、白樺会、白樺グループの皆さん、さらにサテライトグループ、設営グループなどの各種グループの皆さん、本当にありがとうございました。
 また無冠の友、新聞長、儀典長・儀典委員の皆さん、教宣部、書籍長、文化長、文化班、統監部の皆さん、そしてまた、大事な未来部を担当してくださる未来部育成部長、21世紀使命会の皆さん、1年間、本当にご苦労さまでした。
 さらに民音推進委員、そして個人会館、個人会場を提供してくださっているご家族の皆さま方にも、深く深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 固い握手を!
30  一、また、本年最後の最高協議会、ご苦労さまでした。この1年、本当によく戦い、美事な指揮を執ってくださった。心から感謝いたします。
 来年はさらに、大勝利への前進のために、「大いなる指揮」「賢明な指導」、そして「大胆な信念と包容力」をもって、大切な大切な後継の同志の励ましをお願いしたい。
 1年間、本当にありがとう。来年もまた、連続勝利の大指揮を頼みます。そして、勝ちまくって、固い握手をして、また固い固い握手をし抜いてまいりましょう!
 「如来秘密・神通之力」を確信して、大勝利をお願いします。
 それでは、来年、元気いっぱいにお目にかかり、ともに出発いたしましょう!
 各方面に帰られましたら、皆さまにくれぐれもよろしくお伝えください。
 風邪などひかないように。よいお正月を! 長時間ありがとう!

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