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北京師範大学「名誉教授」称号授与式  

2006.10.7 スピーチ(聖教新聞2006年下)

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14  日中韓が協力を
 トインビー博士は、私との語らいで、万物の調和と共生をめざす東洋の深遠なる生命観に、新たな未来への希望を見出しておられました。
 今、環境問題は、一段と深刻になってしまった。地球温暖化をはじめとして、人類の生存の危機さえ憂慮される重大な局面に入っております。
 未来の世代のため、この最重要の環境問題に、今こそ、日中両国が英知を結集して、本格的に取り組むべき時を迎えていると思いますが、皆さん、どうでしょうか。
 両国の間には、すでに「日中環境保護協力協定」が結はれ、「日中友好環境保全センター」などの貴重な活動も進められてきました。
 この流れを、さらに加速させていかねばならない。そのために、100年先の長期展望に立った、包括的かつ実効的な「日中環境パートナーシップ(協力関係)」の構築を、私は、ここに強く提言しておきたいのであります。
 具体的には、①環境汚染の防止②省エネルギー・循環型社会への転換③環境問題への理解を深める教育──この3つが、大きな柱になると考えられます。
 そして日中両国が、大切な隣国である韓国とも力を合わせて、「環境調査」や「技術協力」、「人的交流」や「人材育成」等を、より強固に推進していくならば、その波動はアジア全体はもとより、全地球的なスケールで広がっていくことは絶対に間違いないと、私は確信するものであります。
15  平和へ! 世界の青年とともに
 思えば、アメリカの高名な大教育者デューイ博士も、貴・北京師範大学で講演し、歴史を残しました。
 「人間の交流を広げ、深めていくことこそ、文明の証しである」との言葉は、博士の不滅の叫びであります。
 今、全世界の知性との活発なる交流のなかで、「新しい人材」が陸続と躍り出る「新しい時代」が始まりました。
 どうか、わが創大生、そしてわが短大生は、未来に向かって、前に向かって、平和に向かって、そして勝利に向かって、世界の青年たちとともに、新しい英知と創造と平和の旭日を昇らせてください。
 大切なのは青年です。国においても、会社においても、そして社会においても、そうです。
 最後に、敬愛する貴大学が、その校歌に謳われるごとく、教育という「千秋(=千年)の偉業」を、さらに晴れ晴れと、遂行されゆくことを、私は願ってやみません。
 そして、ご列席の皆さま方が、天座に光る満月のごとく、「所願満足」の栄光の人生を飾りゆかれることを心からお祈りして、私の御礼のスピーチといたします。
 ありがとうございました。

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