Nichiren・Ikeda
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10月度女子部部会
百花繚乱の人生を確信
1969.10.9 「池田大作講演集」第2巻
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5 第四に『結婚問題について』
若い女性にとって最大の関心事である結婚の問題を避けるわけにはいかない。だれしも、幸福な結婚を願っている。そして、結婚さえすれば、そのとたんに幸福になると考えがちであります。しかし、これは通俗な錯覚でしかないといいたい。
結婚は、確かに人生の最も重要な一段階ではある。だが、結婚そのものが、幸・不幸を決定するのでは絶対にありません。多少、冷静に考えれば、すぐわかることであります。
しかし、世間では、結婚が幸福を生むと思い込んでいる人が多すぎる。もし、結婚が即幸福につながるのであれば、早く結婚するにこしたことはない。十三歳ぐらいで結婚したほうがいいかもしれない。(笑い)そのような愚かな道理があるはずはない。
ところが、現実は結婚の早い遅いが、人生の幸福の基準とはならないということを知らなさすぎるのであります。そして、焦りすぎる。ここに結婚に対する錯覚があります。
更に申し上げれば、浅はかな目でなくして、冷静に今までの歴史上の女性像、週刊誌で紹介される有名人、または、さまざまな財閥、政治家等の令嬢等々の不幸な実態を見きわめていただきたい。皆さん方のバラ色の夢をこわすようで、たいへん恐縮であるが、結婚も人生一般の一事件にすぎない。夫という男性との共同生活が始まる事件であると考えてもさしつかえない。
したがって、人生一般の幸福のように、結婚も二人の責任において、その幸福はつくるものであり、与えられるものでは決してない。では、皆さん方の生涯にわたる真実の幸福は、なにによってつくることができるか。それは一言にしてその根本を申し上げれば、「妙法に帰命する」しかありません。
故に、妙法に帰命したところから出発する結婚であれば、過まつことはないでありましょう。これだけは断言しておきたい。したがって、若き女性として、今、最も大切なことは、着実に、自分自身の将来のため、福運を積むことであります。そして、結婚という喜ばしい”事件”があったとき、福運それ自体が、その人の前途を必ずや祝ってくれるでありましょう。私はそう思いますが、いかがでありましょうか。(大拍手)
早い遅いが、幸福な結婚の基準でもなく、相手の社会的地位、財産が基準となるものでも絶対にない。数十年にわたる未来の人生において、強く幸福をつくることができるか、できないか。また、その力があるか、ないか――そこに結婚の幸福がかかってきているわけであります。それができうる土台は畢竟するところ、信心しかないことはいうまでもありません。
6 第五に『現代の社会は断絶の時代といわれている。この深刻な断絶を埋めるものは、老若男女のなかで、若き女性の特性である』
家庭、社会、人生のいずこにあっても、若い女性の存在ほど、不思議な潤いを与えるものはない。一種の神通力のようなものといえるかもしれない。(笑い)
その魅力は、若い女性の最大の特権であります。しかし、この特権を今まで、人々は十分に果たしていない。
ある人は、それを悪のほうに働かせ、無残に塵埃のなかに捨て去っている。また、ある人は閉鎖的となって家庭のみにとじこもり、社会に、なんら貢献せずに終わっている。マイホーム主義を、一概に否定するものではないが、それだけに終わる一生であれば、高級奴隷といわれてもやむをえない。
現代の断絶は、世代の断絶を基調として、親子の断絶、男女間の断絶、近隣との断絶と、恐るべき様相を呈している。また、師弟の断絶は、大学紛争を生んでしまった。都市集中化にみられるように、都市と地方の断絶、国家間の断絶等と、地球上は、今、ずたずたに裂かれてしまっております。
心と心のコミュニケーションのない世の中ほど、味気もなく、不幸な社会はないでしょう。まさに現代は”孤独地獄”の社会と、私はあえて命名したい。
その断絶を埋め、解決する道は、他の世界のどこにもないし、だれも知らない。このようなたいへんな時代に一人で生きていくこと自体、即不幸を意味している。
一流科学者の弁を待つまでもなく、二十一世紀は、高等宗教による以外は、絶対に解決できないのであります。
妙法をたもつ若き女性の皆さん方は、この現実を、どうか自覚してほしい。
皆さん方の、日々の活動は、地味であり、目立たないかもしれない。しかし、その自覚された、確信ある行動は、非常に深刻な、これらの断絶を埋めてい偉大な作用をしているのです。すなわち、大きく社会に貢献し、広宣流布の先駆を切っているのであります。
妙法をたもったからには、皆さん方の特性は、世間をも必ずや動かしていく偉大な力があるのです。しかも、それは、若き女性の皆さん方以外にはできないのだということを忘れないでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。(大拍手)
これからの時代は、いかなる団体、思想団体、政治団体にしても、また社会、民族においても、若き女性が質量ともに多数を占め、向上したところが、必ずや勝利するということを、私は申し上げておきたい。みんな仲良く助け合い、励まし合い、世界一の現代最高の女性群であることを、高く誇り――麗しく、美しく、そして強く前進しきっていっていただきたいのであります。(大拍手)
最後に、皆さん方一人一人の人生に、栄光よ輝きわたれ、ということを心よりお祈り申し上げます(大拍手)