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日蓮大聖人・池田大作

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確信もち幸福へ邁進せよ 奄美総支部結成大会

1963.6.22 「会長講演集」第9巻

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3  したがって、その御本尊様に対しては、どんなに根性の曲がった人であっても、心の奥では信仰したいのです。おまわりさんであっても、検事さんであっても、裁判長であっても、内閣総理大臣であっても、共産主義者であっても、どんな政治家であっても、一寸先はヤミであります。宿命転換という重大問題、生命、人生という本源の問題になった場合には、しょせんは最高の哲学、宗教によって、信仰によって解決をしたい、しなくてはできえないということは私は万人共通の真理であると思いますけれども、どうでしょうか。
 皆さん方は、また私どもは、さいわいにして悪口、批判の真っただ中、日蓮大聖人様の大仏法を人々に先んじて信心することができました。いま私は申し上げたいのであります。日蓮大聖人様の功徳は冥益と申しまして、きょう信心して、あしたいっぺんに金持ちになったり、病気がなおる、そういう功徳ではないのです。病気が即座になおることもありますけれども、ちょうど木が一日一日見ていれば変化しないけれども、三年、五年、十年たてば、だんだん成長していきます。子供が生まれた。一日、二日では成長の姿は見えないけれども、五年たち、十年たち、十五年たてば、こんなに成長したかとわかります。その道理と同じように、冥益――だんだん宿命転換し、罪障消滅し、そして福運を積んでいくのであります。大利益をこうむることができるのであります。この利益が日蓮大聖人様の冥益の利益なのであります。これが末法の利益なのです。
 したがって、あせらず、たゆまず、木が大地に根をちゃんと根ざしていれば成長するけれども、根が大地に根ざしていなければ成長しません。御本尊様をしっかり受持し、創価学会にしっかりついてくるならば、二年たち、三年たち、十年たち、十五年見てごらんなさい。信心しなかった人と、信心した人との相違は、天地雲泥の差であるということをはっきり明言しておきます。あとは皆さん方、ひとりひとりが実験証明者になっていただきたいのであります。
4  恩師戸田先生は「信心の目的は、一家和楽の信心である」とおおせであります。
 広宣流布のためでもありません。日蓮正宗のため、創価学会のためでもないのです。せんずるところは皆さん方のためなのであります。したがって、一家はしあわせになる。物心ともにしあわせに満ちみちていけば、その人は大信者なのであります。
 また「難を乗り越える信心」宿命転換のために、正法をたもてばかならず三障四魔があります。「三障四魔がでなければ正法と知るべからず」ともおおせであります。御金言のとおりに、正法である証拠に、宿命転換し、一生成仏できるための証拠に難はあると思いますが、その難を乗り切っていっていただきたいのであります。
 また「各人が幸福をつかむ信心」自分自身の絶対の幸福をつかむ信心が日蓮大聖人様の指導であり、また創価学会の精神であり、指導であります。皆さん方が安心立命して、ゆうゆうと師子王のごとく、この人生を生ききっていく、楽しみきっていく、そういうおひとりおひとりになれば、それでいいのです。それを確立するまでは、しっかり折伏もし、題目も上げ、三障四魔と戦っていかねばならないわけなのであります。
5  さきほど石田先生が「幸福は一念よりいで一念に帰る」まことに意義あることばであると思いましたが、その一念も色心不二の一念であります。唯心的の一念ではないのであります。その一念三千の一念、この一念が重大なものであります。したがって、だれが幸福にしてくれるか、どの人が幸福にしてくれるか、だれもしてくれません。政治が幸福にしてくれるか、科学が幸福にしてくれるか。一分の幸福を与えるその道理はありますけれども、根本的な幸福はありません。与えてくれないのであります。自分自身の一念しかありません。その自分自身の一念を宇宙大に開いて、この人生を満喫していく、喜びを満喫していくためには、大御本尊様が必要なのであります。大御本尊様と境智冥合するところに大宇宙のリズムに合致した人生航路を歩むことができるのであります。
 信念、信念というけれども、天台大師は「まことの信念は信ずる対象、念ずる対象、すなわち大御本尊様を信じ念ずるところに真実の信念がある。幸福へ向かっていく信念がある」とおおせであります。
 どうか大御本尊様をだきしめて、どんな縁にも紛動されず、大御本尊様だけが、自分自身の信心だけが、絶対に幸福を与えてくれるのであると、こういう確信をもって私とともに生涯有意義な仏道修行をしきっていっていただきたいと思うのであります。
 最後に、さきほど北条副理事長から話もありましたが、王仏冥合をめざしてのいくさにあたって、いま市議会議員はひとりしかおりませんけれども、来年の選挙の時には四人、五人出して、そうして奄美大島の人々に、大きくこの強い学会の、正しい学会の証明をして、目を開かせていこうではありませんか。

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