Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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ヘレン・ケラーの思い出 わが友よ 滝の如く堂々と勝て

2008.6.5 随筆 人間世紀の光5(池田大作全集第139巻)

前後
13  私は、来る日も来る日も、ただひたすらに、師匠を護り、師匠のために奔走しゆく青春であった。
 私の喜春は正しかった。
 私の青春には、全く後悔はない。
 師匠をもたぬ人間は、漫然としている。また安閑と生きている。そんな愚かな人生であっては絶対にならないと、私は深く決意していた。
 私は恩師から伺い、今も誇りにしている言葉がある。
 それは「俺も、お前も、男らしい戦いをやり抜いて来たなあ」という一言であった。
 牧口先生と戸田先生も、まさしく、そうであられた。
 この六月六日は、牧口先生の生誕の記念日である。
 牧口先生は、若き日の大著『人生地理学』の中で、滝の景観を含む「河川」が人間の情操に与える影響として、「堅忍不抜」「孜々ししとして休まざること」「気宇の広闊こうかつ」「度量の雄大」等を育むと挙げられている。
 牧口先生ご自身が体現しておられた、これらの美質は、私が「滝」の詩に込めた思いとも合致しているのだ。
 奇しくも、わが沖縄研修道場にも、「平和の滝」と呼ばれる爽やかな滝が流れている。
 ともあれ、広布の英雄たる我らは滝の如く、激流の如く、勝利へ、勝利へ、おのが命を滾らせながら進みゆくことだ。
 スコットランドの同志も、私が訪問した十四年前は、六十人ほどであったと記憶する。それが、今や、千人の友が集い合い、盛大に文化祭を開催するスクラムとなった。
 グラスゴー大学と創価大学の教育交流も、実り豊かに重ねられている。
14  ヘレンケラーは言った
 「世界に青年がいるかぎり、文明は逆行することができない」(『わたしの生涯』岩橋武夫訳、角川書店)
 青年を育て、青年と共に未来を開く人こそ、真の責任感をもった人生の勝利者だ。
 蓮祖大聖人は、「日蓮が一類は異体同心なれば人人すくなく候へども大事を成じて・一定法華経ひろまりなんと覚へ候、悪は多けれども一善にかつ事なし」と仰せになられた。
 ここに勝利の要諦がある。
 「我らの友よ、夜明けはそこまで来ているのです」
 「我らがつくった大道を真っしぐらに前進しようではありませんか。団結し合い、覚悟を新たにして恐れることなく!」(岩橋英行『青い鳥のうた』日本放送出版協会)
 これは、ヘレン・ケラーの人生を貫いた叫びである。
 わが敬愛する同志よ、晴れ晴れと戦い、晴れ晴れと勝つのだ!
 青年の心で、青年と共に! 滝の如く堂々と!

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