Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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世界の希望の宝未来部(下) 獅子の子よ

2008.2.17 随筆 人間世紀の光4(池田大作全集第138巻)

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5  御聖訓には、「たとえ父母が子を生み、その子に眼、耳が具わっていても、物を教える師匠がいなければ、それは畜生の眼や耳と等しいというべきであろう」(同一二四八ページ、通解)と仰せである。
 まさに、人間は教育によって人間となる。師匠をもつことで人間となるのだ。
 過日、私は、創立四百七十年の歴史を誇る、ドミニカ共和国のサントドミンゴ自治大学から、栄えある名誉博士号を拝受した。
 その儀式のなかでも、会場にいた未来部の友に何度も声をかけ、さらに代表を壇上に呼んで励ました。
 今、一瞬も逃さず、希望の種子を、勇気の種子を、勝利の種子を、若き生命の大地に蒔いておきたいからだ。
 人生の戦いは長い。
 途中、何があろうが、最後まで戦い通した人が勝利者である。
 私が対談を重ねてきた中国の国学大師の饒宗頤じょうそうい博士も、若い世代への励ましとして語っておられた。
 「私は、世に早く認められたいとか、栄誉を焦って求めることはしませんでした。
 幸いにも、天が私に授けてくれた多くの縁と結びつき、一歩一歩学び、一歩一歩成長することができたのです」
 「忍耐と努力です」
 「学問・芸術は蓄積です。一気に頂上に到達することはできません」
 「青年たちは忍耐と、変わらぬ信念を持って、ひたすら険しき路を前進してほしい。そう願っています」
 今や仏教発祥の天地インドにも、尊き地涌の陣列は三万五千人に広がった。その約四割強が青年部で、さらに、青年の三割強が未来部である。
 インドの座談会では、必ず未来部が参加し、創価の師弟の精神をみなぎらせ、元気いっぱいに寸劇などを行うのが伝統である。
 その未来部の英姿に、多くの大人たちが感動しながら、さらに喜々として仏法を学び合っていると伺った。
 大切な"師子の子"である未来部の友へ、師子王の心を伝え抜くことが、広宣流布の永遠の前進の道である。
6  結びに、ルソーの言葉を、わが若き友に贈りたい。
 「およそ不正を見たり聞いたりすると、それが誰のことであろうと、どこで起こったことであろうと、まるで自分の身の上にふりかかったことのように、わたしの心はかっと燃えたつ」(『告白』桑原武夫訳、岩波書店)
 それでこそ、正義の青年だ。
 さらに、ルソーは断言している。
 「あの力をたのむ迫害者どもが真実におびえて、それを跡かたもなく抹殺しようとしている。だから真実を残しておくためにわたしもやむをえず全力をつくす。それこそゆるぎない権利と、厳格な正義にかなうはずだ」(同『告白』中)
 この決心で、私は、師匠の真実を叫び抜いてきた。
 見よ! わが池田門下の青年たちが、二十一世紀の大舞台で、縦横無尽に活躍する時代となった!
 私は勝った!
 そして、これからも、わが学会は、永遠に、若き勇敢な師子の魂で勝っていくのだ!
  未来まで
    光輝く
      創価かな
    未来部ありて
      その道確かと

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