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日蓮大聖人・池田大作

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今こそ生命の極理を学び抜け(下) 「御書根本」で人生に勝て!

2007.10.20 随筆 人間世紀の光4(池田大作全集第138巻)

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2   大願に
    生き抜く勝利の
      女人かな
    御書に光らむ
      三世の功徳を
 「偉大なる思想は、つねに生ける生命の流れ出る源泉です」(『未成年』米川正夫訳、『ドストエフスキイ全集』11所収、河出出版書房)とは、ロシアの大作家ドストエフスキーの洞察だ。
 先日、山梨県の同志と懇談した折のことである。
 語らいの最後に、女子部の代表が、清々しい声で決意を語ってくれた。
 「山梨女子部は御書が大好きです!」
 「日本一の『教学の山梨』を築いてまいります!」
 私も妻も、本当に嬉しかった。戸田先生が指導されていた通りの女子部の英姿である。
 「女子部は全員が幸福に」
 この戸田先生の激励と表裏一体の指針こそ、「女子部は教学で立て」であったのである。教学は、幸福を広げる力であり、光線であるからだ。
 一人の乙女が教学で立てば、暗夜に光る灯台の如く、家族も友人も、地域も職場も、明るい希望で照らしていくことができるからである。
 私は語った。
 「御書を拝せば、聡明になる。心が美しくなる。立派な一家になる。
 題目をあげれば、福運も、智慧も、ちりばめた星の煌めくように、自身の生命に輝き広がる。その人の人生は、最後は必ず勝利する」と。
 大聖人は、真剣に仏法を求め、学び、そして行じている女性の弟子、日女御前に対して、こう綴り残しておられた。
 ──法華経の宝塔品の会座には、多宝如来も、釈迦如来も、十方の諸仏も、一切の菩薩も集まっておられた。
 この宝塔品の世界は、只今、いずこにあられるのか。
 「日女御前の御胸の間・八葉の心蓮華の内におはしますと日蓮は見まいらせて候」──と。
 おとぎの国のような、仏法の荘厳な世界は、どこか遠くにあるのではない。
 それは、行学に励む女性の胸中にこそ、明るく賢く光り輝いている。そして縁する人びとをも、包み込んでいけるのだ。
 今、婦人部の皆様方の「平和の文化フォーラム」も、地域社会に爽やかな共感を広げておられる。
 「豊かな思想をもっている者は、それを口に出して語る必要がある」(「演劇について」波多野茂弥・三木原浩・玄善允訳『ロマン・ロラン全集』19所収、みすず書房)
 このロマン・ロランの言葉を体現した、幸福と平和の大哲学者こそ、わが高貴なる婦人部、女子部の皆様である。
3   異体をば
    同心せよとの
      御聖訓
    背かず励めや
      功徳の城にて
 二祖・日興上人の遺誡置文には、「五人の立義一一に先師の御弘通に違する事」と書き留められている。
 五老僧の邪義は、一つ一つ、大聖人の御心に背くことを峻厳に宣言なされているのだ。
 この道誠置文を記されたのは、元弘三年(一三三三年)、蓮祖の御入滅から五十一年後のことであったとされる。
 師弟違背の五老僧への破折の大闘争──それは、実に半世紀を超えて、烈々と貫き通されたのである。
 師匠が残された正法正義を、一点の狂いもなく、万年へ令法久住していけるか、どうか。それは、ひとえに、後継の弟子の「破邪顕正」の執念の戦いにかかっていることを、知らねばならない。
 ここにこそ、「師弟不二の教学」の魂がある。
 大聖人が庶民の門下のために、わかりやすく「かな文字」で記された御書を、驕慢の五老僧は蔑視し、焼き捨てさえした。
 その御書を、宝の中の至宝として、最大に大切になされ、心血を注いで残されたのが、日興上人であられる。
 日興上人は、この「かな文字」の御書が、世界で翻訳される時代が来ることを予見しておられた。
 そして、それは、わが創価学会によって、現実となった。
 今、世界中で、創価の友が、御書を真摯に学び合っておられる。
 今年一年だけでも、海外での教学試験は、四十の国々と地域で行われる。受験する求道の同志は、十三万五千人を突破する予定である。
 大聖人の仰せのままに戦ってきた、創価の師弟の教学は、断固として勝ったのだ。
 「結局、洪大な思想は偏狭な思想よりも永く生き残るであろう。また正義は不正よりも永く生き残るであろう」(森島恒雄訳、岩波書店)
 私が青春時代に繙いた、ベルギー出身の科学史家サートンの『科学史と新ヒューマニズム』の忘れ得ぬ一節である。
4  「君の世紀の思想の先頭に立って歩いてみ給え」(オクターヴ・オブリ編『ナポレオン言行録』大塚幸男訳、岩波書店)と、ナポレオンは言った。
 権力でも、財力でもない。思想こそが、世界を導くのだ。
 わが同志よ、青年たちよ、世界長高峰の仏法の極理を生命に刻み、二十一世紀の最先端に勝利の実像で躍り出よ!
 「天晴れぬれば地明かなり法華を識る者は世法を得可きか」──これが、妙法を持った人間の崇高なる確信である。
 太陽の仏法を、わが胸中に輝かせながら、平和と幸福の大博士として、さあ、今日も朗らかに学び、戦おう!
  御聖訓
    胸に勝ちゆけ
      進みゆけ
    王者の戦に
      不滅の宝剣もち

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