Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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世田谷の人材の大城 青年こそ新世紀を創る英雄

2005.6.16 随筆 人間世紀の光3(池田大作全集第137巻)

前後
8  私は、世田谷にお住まいであった作家の井上靖氏と、昭和五十年春から一年間、書簡を交わした。
 七月にお送りした書簡で、私は師の思い出を綴った。
 「戸田先生は権力にも権威にもこびず、貧しい人の、苦労している民衆の味方でした。庶民の足下の問題を、膝をまじえつつ語り合う時、路地から路地へと一軒一軒、訪ねている時が、最もうれしそうでした。それに青年をこよなく愛された……」
 恩師が出獄した1945年(昭和二十年)の七月三日から、三十周年を迎えた時であった。
 氏は返書で「たいへん心を打たれました」と、師弟の絆を賞讃してくださった。
 今年は戸田先生の出獄から六十年。民衆の幸福と勝利こそ恩師の悲願であった。
 井上氏は、「烈日」という言葉がお好きだった。
 烈しく照りつける太陽のように、「烈しく何事かを為そうとした気持だけが、生きたということの証し」であると記されていた。
 私も小説『人間革命』で、恩師の第二代会長就任を描いた章を、「烈日」と題した。
 日々、太陽の如く全生命を完全燃焼させる!それが、「太陽の仏法」を奉じた、わが創価の生き方だ。
 太陽に停滞はない。太陽に諦めは絶対にない。風が吹こうが、雲が出ようが、雨が降ろうが――
 太陽の勇気で!
 太陽の執念で!
 太陽の慈愛で!
 世田谷の太陽の同志よ!わが友を励ますのだ。友の心に届くまで、対話の光を送るのだ。
9  誰が何と言おうが、自信満々と、君よ輝け!
 日蓮大聖人は仰せである。
 「始より終りまでいよいよ信心をいたすべし・さなくして後悔やあらんずらん
 「いかに強敵重なるとも・ゆめゆめ退する心なかれ恐るる心なかれ」 負けるな! 断じて負けるな!
 世田谷の友よ! 完璧な団結で突き進め!
 戸田先生は、青年を励まされた。
 「山道を大きな石がふさいで前に進めない。しかし、どうしても行かなくてはいけない。どうするか、その時こそ、『勇気』を奮い起こし、『智慧』を発揮していくところに、信心の本当の深さがある」
 おお、世田谷から、二十一世紀の広宣流布の旭日は昇りゆく。
 おお、共に振れ!
 新世紀の完勝の旗を!

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