Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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「平和革命の松明を君に」  

2005.1.14 随筆 人間世紀の光2(池田大作全集第136巻)

前後
7  北九州の市立総合体育館に、世界中から仲間が集い、″平和への船出″をテーマに第八回世界青年平和文化際が行われたのは、昭和六十二年秋のことであった。
 団結と調和の美を織りなした祭典の圧巻は、わが男子部の組み体操であった。そのクライマックスの″人間円塔″は、練習では一度も成功しなかった。過去、学会の男子部が何度も行ってきたとはいえ、極めて難関の演技である。どこが悪いのか、呼吸が合わずに崩れる″円塔″が必ず出るなど、本番前日のリハーサルでも失敗。結局、全体が完璧にそろった練習はできなかった。だが、友は挫けなかった。弱音を吐くような臆病者は一人もいなかった。
 ″断じて勝つ! 必ず成功させる! 新たな九州の歴史を開いてみせる!″
 本番が迫る刻一刻、彼らの祈りは「絶対勝利」の闘魂に凝縮していった。迎えた本番、彼らは勝利の炎と燃えて舞台に踊り出た。そして、彼らの勝どきそのものの″人間円塔″の演技が、見事に大成功したのだ! 勝利への執念が一丸となった団結が、「不可能を可能にした」瞬間であった。皆、怒涛のごとく、拍手、拍手、であった。皆、泣いた。勝利に泣いた。
 勝利の文化際が終わると、私は同志に贈った。
 「信仰の
 極地の美とは
 これなるか……」
 大九州は勝った! 新しき歴史の扉を開き、意気軒昂に船出したのだ!
 御書には、「総じて日蓮が弟子檀那等・自他彼此の心なく水魚の思を成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱え奉る処を生死一大事の血脈とは云うなり」と仰せである。「団結の姿」それ自体に、広宣流布への正しき「信心の血脈」が通うのだ。ゆえに、学会は、仏の勝利の生命が脈動する、仏意仏勅の組織なのである。
 君の勇気の一歩は、全軍の一歩だ。
 君の今日の勝利は、創価の勝利だ! 師弟の勝利だ!
8  文豪ユゴーは訴えた。
 「私は結合、ただこの一事を諸君に要求します!
  結合によって、諸君は打ち勝たれるはずです」
 「結合せられよ、諸君は難攻不落でありましょう」(『追放』以後、神津道一訳、『ユーゴー全集』10所収、ユーゴー全集刊行会)
 先駆の君に勝利あれ!
 わが大九州に勝利あれ!

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