Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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広島の誓いの同志  

2004.4.14 随筆 人間世紀の光1(池田大作全集第135巻)

前後
6  記念撮影に参加した、ある男子部の友は、小学六年の時に、原爆による″黒い雨″を全身に浴びた。
 その後も胸を患い、死線をさまよった。やがて一九六三年(昭和三十八年)に入会。
 病魔と必死に闘うなかで、この日の撮影会に駆けつけたというのである。
 「広島男子部よ、断じて勝ち抜け!」との私の期待に、彼は誓った。
 「勝つまでは、死ねない。必ず元気になり、わが愛する広島県の広宣流布をやり遂げます!」と、明るい笑顔を浮かべ、心で叫んでいた。
 あの日を出発点にき彼はその誓いを忘れることなく、地域でも職場でも、見事なる勝利の実証を示していったようである。私は嬉しかった。
 そして、敢然と大病をはね返してきたことも、報告を受けている。私は、彼の″死の淵からの生還″を涙して伺い、「更賜寿命」と認めて贈った。
 ともあれ、誓いを果たす人生ほど尊いものはない。
 「大願とは法華弘通なり」とは、蓮祖の大切な御聖訓の一節である。
 私の青春時代の誇りは、師匠である戸田先生と共にありとあらゆる苦難を乗り越えながら、広宣流布の大願に進んだことにある。
 どんなに多忙であれ、いかに苦しくとも、愚痴も、文句もなかった。青年らしき力闘を続けたと思っている。なんの悔いもない。
 ともかく、苦労し、さらに強くなって、一生涯の誓いを果たすことのみが、私の一切であった。私の青春であった。私の人生観であった。
 次々と寄せ狂う苦難の波濤などに、断じて呑まれなかった。
 「より高きものに祝福あれ!」(「神性」山口四郎訳、『ゲーテ全集』1所収、潮出版社)とは、大詩人ゲーテの喝采である。
7  世界が見つめる平和の大光の都・広島!
 懐かしき日本の栄光の港、偉大なる呉!
 完勝の歴史を飾る福山!
 広島の三総県の団結は、日本一だ。いな、世界一の国土を創りゆく理想実現の妙法の天地だ。
 おお、今日も新しき息吹の岡山の友よ!
 おお、鳥取・島根の、美しく、懐かしき山光の友よ!
 そして、世界に有名な歴史回天の舞台、山口の友よ!
 さあ、新しき夜明けの我ら大中国の時代だ。
 勝利、勝利の歴史を綴るのだ! 断固と、圧倒的な大勝利の大道を築き上げるのだ!
 その彼方に、永遠に輝く、我らの胸中の霊鷲山が見える!

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