Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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民衆の歓喜の港友情の街 創価の完勝へ 兵庫の船出

2003.10.27 随筆 新・人間革命6 (池田大作全集第134巻)

前後
6  それは、会長を辞めてから三度目の関西訪問であった。
 三月十八日。私は、朝から関西文化会館にいた。
 執務をしながら、関西の歌「常勝の空」のテープを何回も流し、口ずさんだ。
 仕事を手伝ってくれた凛々しき関西の青年たちにも、歌ってもらった。
 その日、兵庫県の尼崎文化会館で、オープンから一周年の記念大会が行われるとの報告が、私に届いた。
 尼崎といえば、関西の錦州城のなかでも、ひときわ高くそびえる民衆の砦である。
 ”壁を破ろう! 尼崎から戦いの火蓋を切るのだ!”
 会合で一言だけでも挨拶できればと、急きょ、尼崎文化会館へと走った。
 着いて驚いた。会館の広間も、ロビーも、書籍コーナーも、わが同志の笑顔が満開であった。皆、私を待っていてくれたのだ。いな、私と共に立ち上がってくれたのだ。
 涙が出るほど嬉しかった。
 歓喜の会合の席上、私は、この偉大な広布の戦友たちと一緒に、「常勝の空」を聴きたいと思った。私は、女子青年部の一人を指名した。眼鏡をかけた、聡明な女子学生局のリーダーである。
  ♪我等の誉れ
     錦州城
    常勝の空
     晴ればれと……
 彼女は、懸命に独唱してくれた。場内には合唱団もおられたが、あえて一人で歌ってもらった。私は願っていた。
 まず「一人」が立ち上がることを! 青年が猛然と正義を叫ぶことを! 女性が高らかに歌い始めることを!
 そして、わが尼崎から、兵庫から、新たな常勝の歴史が聞かれゆくことを!
7  青年時代、兵庫の神戸から中国に帰国して、生涯の大闘争へ身を投じた周恩来総理は、決然と言われた。
 「人民の断固とした確信と決意があれば必ず勝利をかちとることができる」(『周恩来語録』秋元書房)
 私の胸にはいつも、あの歌声が無敵の師子吼となって響き渡っている
 いざや前進! 恐れなく!

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