Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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「戸田大学」への感謝 師の魂の叫び 今も我が胸に

2007.7.30 随筆 新・人間革命6 (池田大作全集第134巻)

前後
5  また、先生が「化合」という化学反応の講義をしてくださった時のことだった。
 例えば、水は水素と酸素が化合してできるが、その際、水素と酸素の混合気体を燃焼させることが必要だ。
 こうした学問上の基礎知識を語られながら、「これを信心に譬えれば……」と、お話が仏法へと広がっていくこともしばしばであった。
 「我々の信力と行力が御本尊の仏力・法力に照らされ、化合することで、功徳が生じるのである。信力と行力が燃え上がって、化合しなければならない」
 今、思い出しても、なんとわかりやすく、巧みな譬喩であろうかと感嘆する。
 何も戦わず、ただ祈っているだけで功徳を求めるのは、まことの実践者ではない。
 燃え上がるが如き「信」の力と「行」の力を最大限に発揮してこそ、確かなる大勝利が得られるのである。
6  古賢の教えにいわく。
 「善く教うる者は、人をして其の志を継がしむ」(竹内照夫『礼記』中、『新釈漢文体系』28所収、明治書院)
 「戸田大学」の最終盤のころ、先生は、他の受講生に言われた。
 「いっさいのことは、大作に話している。すべて大作に聞いて、やっていきなさい」
 私は、「戸田大学」の”首席卒業生”として、先生の広布への志を受け継ぎ、道なき道を開いて、師匠の構想をことごとく実現してきた。
 「広宣流布」は、一人の青年が命を捨てれば必ずできる」
 思えば、恩師のこの師子吼も、「戸田大学」で発せられた遺言であった。

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