Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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誇り高き群馬の前進 勇気と執念で開け! 民衆の新時代

2003.4.14 随筆 新・人間革命5 (池田大作全集第133巻)

前後
5  相沢氏の大発見までの道程には、幾多の苦難があり、敵があった。彼の情熱の結晶である研究成果を横取りし、自らの名声に利用しようとする卑劣な連中もいた。
 「行商人のやっていることなど学間ではない」と、邪魔をする輩もいた。
 彼らは、"学歴もない素人が何を言うか"と傲慢に見下し、さげすんでいた。
 だが、専門家ぶった嫉妬と傲慢の連中がなんだ!
 歴史の審判は、周囲の雑音など歯牙にもかけず、真摯に学び続け、努力を続けた相沢氏に軍配をあげた。
 わが創価学会も、「病人と貧乏人の団体」と侮蔑され、御書の通り、経文の通りに、迫害され、非難され、中傷されてきた。
 しかし、「民衆を侮蔑する浅薄な輩」と、「民衆の幸福のために献身する勇者」と、どちらが人間として正しいか。正義は明らかだ。
 ゆえに我らは、何ものをも恐れなかった。怒濤の嵐を突き抜け、決然として戦い、断固として勝った!
 この民衆の勝利の歴史は、永遠に不滅である。
6  本年六月は、私と群馬の皆様との忘れ得ぬ佳節である。
 私たちが、美しき伊香保の高原で、共に汗を流し、共に写真に納まった、記念の出会いから三十周年だ。
 また一九八六年(昭和六十一年)、国連の「国際平和年」を記念して、前橋の市民体育館で行われた青年平和文化祭は、今も私の胸に鮮やかである。
 群馬といえば、雷、空っ風、生糸、コンニャク……。ローマ字で書くと、頭文字が"K"になるものが数多い。
 あの日の文化祭でも、"群馬のK"という演目で、郷土の誇りを謳い上げてくれたことが懐かしい。
 では、今、わが群馬の同志が誇りとする"K"は何か。
 それは――
 「確信ある祈り」だ!
 「歓喜の前進」だ!
 「敢然たる行動」だ!
 そして、「広宣流布の雄々しき大闘争」だ!
 ロシアの文豪ドストエフスキーの作中人物は言う。
 「新しい世界へ、行くんだ、新しい場所へ行くんだ。後なんか振り返って見るこっちゃない!」(『カラマーゾフの兄弟』米川正夫訳、岩波文庫)
 さらに、インドの初代首相ネルーは決然と叫んだ。
 「今、われわれを招くものは未来なのだ。その未来は、安楽や休息の未来ではなく、間断のない努力の未来なのだ」(「運命と約束の日」黒田和雄訳、『ネール首相名演説集』所収、原書房)
 我らは断固、戦う! 人びとのため、社会のために。
 そこにこそ、人生の無上の幸福と歓びがあるからだ!

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