Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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青年の旗・青森 師子よ立て! 師子よ吼えよ!

2003.1.23 随筆 新・人間革命5 (池田大作全集第133巻)

前後
6  「先生! 八戸にも来てください!」
 青森の記念撮影会の折、場内に響いた真剣な声が、私の胸を離れなかった。
 翌十四日は、宮城への移動日である。当初の予定にはなかったが、私は決断した。
 行こう、八戸へ!
 八戸会館(当時)に到着したのは、正午前だった。午後一時半過ぎの列車で仙台に向かわなければならない。
 十年ぶりの私の来訪を耳にした会員が、時間とともに、後から後からやって来た。
 狭い会館であった。仕切りの戸は開け放たれ、壁際には人が何人も立っていた。最後は、二百五十人にも膨れ上がっていたようである。
 私は「無形の一念の変革が有形の変革を生む」と語り、八戸の同志に訴えた。
 ──どんな些細なことでもよい、一人ひとりが「倍の戦い」「倍の功徳の実証」に挑戦を!
 一念は見えない。しかし、明確な「挑戦の目標」「拡大の目標」を心に定め、決然と立ち上がる時、必ず「壁」は破れる。汝自身の革命の炎は赤々と燃え上がるのだ。
 私は、頷く同志の笑顔に、勝利を確信しながら、車中の人となったのであった。
7  幸い、わが青森の友は、あの日を発火点として、栄光の歴史を重ねてきてくださった。
 下北半島は、巨大なマサカリの形に見える。それは、いかなる悪も許さない、正義の斧であろうか。
 さらに津軽半島と力を合わせ、陸奥湾から大海原に向かって口を開け、咆哮しているようにも見える。それは、平和への師子吼であろうか。
 我らの青森は本州の「頭」である。ならば、全知全能をふりしぼって、祈りに祈り、動きに動き抜くことだ。
 師子よ、立て!
 師子よ、吼えよ!
 力の限り、正義のマサカリを振るうのだ!
 「大善」の旭日は高々と昇り、「大勝利」の旗は、青年の天地・青森の大空に堂々と翻ったのだ。

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