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日蓮大聖人・池田大作

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「女性の世紀」の主役 平和を創る 創価の母の大行進

2002.10.17 随筆 新・人間革命5 (池田大作全集第133巻)

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5  先月、私は、米国モアハウス大学・キング国際チャペルのローレンス・カーター所長、さらにノーベル親族会会長のマイケル・ノーベル博士と相次いでお会いした。
 この両氏が、わがSGIを知り、深く理解されるようになったのは、いずれも婦人部員の対話からであった。真剣と誠実の対話が、確かな友情をつくり、広げる。
 過日、連載が完結した、アメリカの女性の未来学者へンダーソン博士と私の対談は、多くの反響をいただいた。なかでも、婦人部、女子部の皆様方は、毎回、「女性が正義の声をあげる大切さを実感しました」等々、深い共感を寄せてくださった。
 私自身、語り合うほどに、博士が広げてこられた世界的なネットワークに驚いたものである。ゴルバチョフ氏、カズンズ氏、サロー博士、ぺッチェイ博士など、私と共通の知友も数多い。
 そのへンーソン博士が「行動する未来学者」となった契機は、あまりにもひどい大気汚染から、わが子の健康を守るために立ち上がったことであった。
 最初は無視された。だが、負けなかった。素人が何を言うかと心ない批判もされた。すると、専門家以上の勉強で冷笑をはね返した。
 粘り強い草の根の行動を重ねるなかで、同じ危惧を抱きながら孤立していた人びとの間にまで、加速度的に共感が広がり、社会を動かす民衆の連帯の大波となっていったのである。
 博士は、その成功の秘けつを、こう語っていた。
 ──まず身近な人たちに語りかけ、小単位のグループを充実させていくこと。そして、問題の解決まで、決してあきらめることなく、語り続けていくこと。
 との方程式こそ、創価の女性の連帯であり、慈愛と正義の光を放ちながら、地域の天地を潤し、地球を包み始めたのだ。
 イギリスの劇作家シェークスピアは、作中の王女にこう語らせている。
 「名誉を求める心が忌まわしい罪を犯してしまうのだわ、名声とか、称賛とか、うわべだけのもののために私たちが心の働きすべてを傾けてしまうときに」(『恋の骨折り煩』小田島雄志訳、『シェイクスピア全集』6所収、白水社)
 しかし、至高の生命と幸福の哲学を持った私たちは、何も恐れない。迷わない。揺るがない。この正しき平和の道を、まっしぐらに進む!
6  いかなる戦乱や苦難の嵐にも、命を張って子どもを守ってきた母。家族や隣人を温かく包んできた女性。
 この健気にして尊き母たちがいなければ、人類の前途は真っ暗闇だ。
 すべての人びとが「お母さん、万歳!」と心から感謝できる時代──それこそ、万人が願う、真の平和の世紀ではないかと、私は思う。

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