Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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広宣流布の新布陣 さあ前進! また前進!! 皆の先頭を行く名将たれ

2001.10.4 随筆 新・人間革命4 (池田大作全集第132巻)

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5  ともあれ、号令だけでは、誰も動かない。いわんや、人間は感情の動物だともいわれる。
 嫌々ながらでは、本当の力など出るはずもない。
 まして、支部幹事とはいえ、私は二十四歳の青年にすぎなかった。どうすれば、皆が本気になって総決起してくれるのか。
 それは、全責任を担った、若き私の行動だ。自らの必死の汗だ。そして結果だ。その姿に、同志は喝采を送り、信頼を寄せてくれるのだ。
 わが姿を見よ! わが戦いを、しかと見てくれ!
 青年らしく、戸田門下生らしく、私は決然と立ち上がった。そして奮闘した。
 御聖訓には、「例には他を引くべからず」とも仰せである。他人ではなく、自身の戦う姿が共感と納得を生むのだ。支部幹事の私と、支部長とは、よく連携を取り合い、戸田先生の構想実現へ、心を合わせていった。
 支部幹事は、「副役職」である。支部長と同じ目的観、同じ理想に立ち、支部長を補佐するのが役目である。
 「支部長を支え、必ず日本一の支部に!」
 私は、支部幹事の模範をつくろうと戦い抜いた。
 「位置が人を高尚にせず、人が位置を有名にす」とは、西洋古代の箴言である。
 役職が、人を輝かすのでは断じてない。人が、役職を光り輝かせるのだ。
 役職によって自分が輝くと考えるのは、”権威主義”である。「虎の威を借る狐」の生き方であり、結局は、役職の価値を下落させることになる。
 一カ月後、この二月の戦いの結果が発表された。
 わが蒲田支部は、二百一世帯の堂々の第一位!
 当時、一カ月で百世帯を超える折伏もできない支部が、ほとんどであった。その限界を悠々と突破して、大勝利を飾ったのである。つまり「組二世帯」という前代未聞の折伏を達成したのだ。
 皆が唖然とした。
 いかなる苦難の山々を越えようが、勝てば、いっさいは歓喜と充足に変わる。
 皆の顔が、それはそれは紅潮し、喜び勇んでいたなかには、躍り上がっている組長もいた。その姿が、何よりも、私は嬉しかった。
 ──来年五十周年となる「二月闘争」のことは、これまでも語ってきたが、大事な歴史であり、再度綴らせていただいた。
6  「活動することが人間の第一の使命」(『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』中、山崎章甫訳、岩波文庫)と、文豪ゲーテは言った。
 さあ、行動開始だ! わが広宣流布の尊き名将たちよ!
 完勝で飾った二十一世紀の第一ページに続き、汝自身の新たな前進と栄光の功徳の歴史を、堂々と書き続けていってくれ給え!

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