6 第一回入学式へのメッセージでは、私は、詩聖タゴールの学園に言及したが、マハトマ・ガンジーもまた、植民地支配からの「教育の独立」をめざして、学園を創立したことは、あまりにも有名だ。 その一つが、一九二〇年、グジャラート州の・アーメダバードに創立された「グジャラート・ディヤピータ(グジャラート学園)」である。 「新しい魂」を創るのだ、「新しいインド」を創造するために! 文豪ロマン・ロランは、その重大な意義を喝破して、「(ガンジーは)新しい人間作る者である」(「マハトマ・ガンジー」宮本正清訳、『ロマン・ロラン全集』14所収、みすず書房)と評した。 わがSUAも、「新しい人間」を創りたい。真実の地球文明のパイオニアを誕生させたい! かの”グガンジーの大学”の学生たちは、インドの独立運動の歴史に輝く「塩の行進」(一九三〇年)の時、師匠の先遣隊として村々を回って、情報を収集するなど、行進の成功のために、重要在任務を遂行したという。 その翌年、ガンジーは学園を訪れて、こう賞讃した。 「この戦い(塩の行進)の歴史が書き残される時には、わが学園が闘争に果たした貢献は特筆大書されるだろう。全世界も、諸君が成し遂げた栄光の偉業を誇りに思うであろう」(J.B. Kripalani, Gandhi his Life and Thought, Publications Division Ministry of Information and Broadcasting Goverment of India) わが命であるアメリカ創価大学の、希望と情熱に燃えたすばらしき諸君の先駆の行進も、必ずや、歴史に燦然と輝きわたっていくと、私は深く確信している。 7 「いとしい友よ」と、民衆詩人ホイットマンは、「ある生徒」に呼びかけた。 「きょうすぐにでも始めたまえ、 度胸、実在、自尊、確信、飛躍めざしてわが身を鍛えることを、 君自身の『人格』を不動のものとし、世に広めるまでは休んではならぬ」(「秋の小川」、『草の葉』下所収、酒本雅之訳、岩波文庫) 第一期生の友よ! 君たちの成長、勝利、栄光を、皆が見つめている。この真新しき世紀は、君たちの快活な前進とともにあるだろう。