Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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民衆の長者・足立 行動第一で築け! 正義の大城

2001.5.26 随筆 新・人間革命4 (池田大作全集第132巻)

前後
4  以来、数年の間、私は、幾たびともなく、足立の天地を訪れ、同志と膝詰めの懇談会をもった。
 戸田先生が、足立は、大田と並んで、学会の人材の大事な宝庫であると語っていたことを、絶対に忘れることができなかった。
 竹ノ塚、綾瀬、千住、江北と広がる我らの愛する地域は、無限の活力をもった庶民の天地である。
 その雄々しき力を引き出すものは、使命感と勇気だ。
 ともあれ、戸田先生は、常に、最も厳しき法戦場へ、私を派遣された。
 「私の懐刀を送ろう」と。
 私は、そのたびに、死力を尽くし、知恵を尽くし、勝利の突破口を開いてきた。
 勝利することが、真実の弟子の道であるからだ。
 勝利して、師に喜んでいただくことは、最大の誇りであり、名誉であり、真正の弟子の証だ。
 御聖訓にいわく。
 「つるぎなんども・すすまざる不進人のためには用る事なし、法華経の剣は信心のけなげなる人こそ用る事なれ
 今こそ勇気の剣を抜け! 自分に勝つ勇気、苦難に挑みゆく勇気、不可能を可能にする最強の剣よ!
 この剣は、自分自身の胸中にある、天下無敵の信心という剣である。
 「勇気の足立」は、その至高の宝剣を掲げ、天下にそびゆる民衆王者の大城を築き上げたのである。
5  かつて足立の千住は、江戸から、隅田川を上って北に向かう人びとの船着き場であり、奥州・日光街道の最初の宿場町でもあった。
 芭蕉の『奥の細道』でも、「旅立」の舞台となっていることは有名である。
 本年四月で、草創の足立支部の発足から五十周年!
 この間に、どれほど多くの人びとが、暗き宿命の鉄鎖を断ち切り、新しき人生の出発をしたことか!
 初代の支部長は、飾り気のない、信心一筋の人物であった。ある時など、戸田先生が出られるという座談会に参加するために、新入会の友を連れて、足立から大田区の蒲田まで、なんと自転車で駆けつけたことが語り草になっている。
 ともあれ、信心は、「行動第一」「実践第一」である。
 法のため、友のため、広布のために動きに動く! 走りに走る! どこまでも”足で立つ”のが、わが足立の誇り高き伝統となっていた。
 足で戦った分だけ、大地は固まる。わが身の福徳の城は堅固になる
 足で動いて、真実と歓喜の声を運んだ分だけ、足立の城に正義の旗は翻る。
 「魂の喜びはその魂の強さを表している」(リチャード・ジェルダード『エマソン 魂の探求』津西康史訳、日本教文社)とは、アメリカの哲人エマソンの名言である。
 民衆の長者・足立よ、再び勇敢に出発しよう! そして、あの怒涛のごとき、勇気ある大前進で、再び大東京を揺り動かしていくのだ!
 これが、足立の使命であるからだ。
 「民衆の世紀」の歴史の第一ページに、”足立の友は立ちたり!”と、誉一高き名前を残し給え!

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