Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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庶民の王国・墨田 東京の先駆たれ 日本の模範たれ

2001.4.26 随筆 新・人間革命4 (池田大作全集第132巻)

前後
6  墨田は、関東大震災の被害も甚大であった。戦時中は、東京大空襲で、最も戦禍に苦しんだ地域でもある。
 だからこそ私は、この地に、揺るぎない平和と安穏の「庶民の王国」を建設したかった。
 東京の原点の地の人材城である墨田文化会館にも、何回も足を運んだ。
 大切な功労者宅への訪問も、人知れず重ねてきた。
 あるご夫妻のお宅では、家の裏手にあった防空壕での痛ましい戦災の悲劇を伺った。
 この時、一緒に勤行をしたご長男は、創価学園、創価大学の第一期生として、来る五月三日に開学するアメリカ創価大学の初代学長となった。
 「東京の先駆たれ」「日本の模範たれ」、そして「世界の鑑たれ」──これが墨田の心意気だ。
 なかんずく、「聖教の墨田」は誉れ高き伝統となった。
 毎年、届けられる、聖教の推進と広布の発展に尽力された、尊き墨田家族の署名簿に、私は常に合掌している。
7  第三代会長誕生の五月三日のその朝。前夜の雷雨は止んでいた。
 日の出の光は、両国の日大講堂のドームの窓から差し込み、徹夜で準備に当たってくれていた、わが友の神々しき顔を照らした。
 そして、五月の空には、鮮やかな朝陽の虹がかかった。
 今、五月の三日は、「墨田広布原点の日」となっている。
 新たな七つの鐘」は、再び墨田から打ち鳴らすのだ。
 墨田の友よ!
 大勝利の黎明の鐘を、断固と頼む。

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