Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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輝ける模範の山光(鳥取・島根) 苦難に勝ちたる 真の人間の光彩

2001.2.23 随筆 新・人間革命3 (池田大作全集第131巻)

前後
5  米子文化会館には、遠方の八頭、岩美、日野、東伯をはじめ、各地から多くの同志が来られ、共に忘れ得ぬ貴重な思い出を刻むことができた。
 当初の予定では、鳥取での諸行事が終われば帰京することになっていた。
 しかし、私は、あえて日程を変更し、島根の友の題目に引かれるように、松江に走った。
 実は、前年の十月、出雲市の浜山公園陸上競技場で行われた「島根平和文化祭」のことが頭から離れなかった。
 七月に浜田や益田など県西部を中心に荒れ狂った集中豪雨禍を、見事に乗り越えた三万人の大文化祭である。
 隠岐の友も、フェリーを借り切って参加された。
 その祭典に、私は出席できなかった。それだけに、今こそ、島根の同志を讃え、心から励ましたかったのである。
 十一年ぶりの島根は、希望の前進の渦であった。苦闘を突き抜けた歓喜の笑みの波であった。
 滞在三日間。連日、島根文化会館では、代表者会議や広布二十五周年の記念幹部会などが有意義に開催された。
 「山陰」に代えて、「山光」という愛称を、声高く提唱したのは、この時である。
 私は、「日蓮仏法は冥益が根本である」等と、強く語った。
 地味で単調と思える、日々の生活、一日一日の活動こそが、人間革命と広宣流布の主戦場だ。
 そこで、地道に信心を貫き、朝晩の勤行、座談会、折伏、対話と、仏道修行をたゆみなく繰り返す。
 そのなかでのみ、わが生命の功徳の年輪は重なり、嵐に揺るがぬ、仏の境涯と等しき大樹の汝自身となる。
 組織も個人も、慢心になってしまえば、もはや伸びない。慢心は毒薬である。
 大切なことは、何があっても、広宣流布を目標に戦い抜くことだ! それは、崇高な仏意と仏勅のままに戦う創価学会と共に、生き抜くことだ!
6  「世界中で価値のあるものはただひとつ、活動的な魂です」(『エマソン論文集』酒本雅之訳、岩波文庫)とは、アメリカの哲人エマーソンの有名な言葉である。
 昨年十月の鳥取県西部地震の際にも、頼もしい青年部の献身的な救援活動に、感謝と称賛の声がわき起こった。
  大山が
    見ゆる 見えるよ
      眼前に
    君らの未来の
      姿に相似て
 美しき大山の山麓にたたずむ「鳥取研修道場」は、「山光新時代」のシンボルとなるだろう。
 私は、この研修道場と共に、二十数種類の桜に包まれた島根・八雲村の「山光平和記念墓地公園」に、一日も早く訪問して、題目をあげさせていただきたいと願っている。
 新世紀の大勝利の春は、「山光」から、一足早く始まった。

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