Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

濃路を走る歓び 広布の道は正義の道 師子の道!

2001.2.3 随筆 新・人間革命3 (池田大作全集第131巻)

前後
6  八十五年前、インドの詩聖タゴールは、長野を訪問し、女子学生たちと、軽井沢の木漏れ日のもとで語り合った。名画のような″緑陰学校″である。
 自らも学園を創立した教育者の彼は、記している。
 「教育は人生の永遠の冒険であり」「それは健康体の機能であり、精神的活力の自然の表現である」(「詩人の学校」三浦徳弘訳、『タゴール著作集』9所収、第三文明社)
 先輩が後輩を自分以上の人材にしようと願い、本気で育てていってこそ、組織は「永遠の精神の活力」を得る。
 これが生命の道であり、その究極が「師弟」である。
 師弟の道こそ、人生の最高峰に登る王者の道である。
 私も、二十二年前(昭和五十四年)、長野研修道場を訪れて以来、この地で人材錬磨の歴史を刻んできた。
 若き清水重臣・総長野長も、学生部時代から、この道場での研修会で、私が薫陶してきた一人である。
7  長野は「教育立県」として、まことに有名である。
 また、長野の方々は、大変に正直であり、誠実であられる。
 しかも、ひとたび、正義の炎を燃やして、悪に対する闘争に立ち上がれば、人が変わったように、その闘志は凄まじい。
 私は思った。長野の人は、いざという場合の勢いと信念は、恐ろしいほど強靭であると。
 フランス革命の思想の原動力となったルソーは言った。
 「正しい人の雄弁は極めて勢い盛んな虐政をも怯えさせることができる」(『新エロイーズ』2、安士正夫訳、岩波文庫)と。
 正義の熱血漢であった四条金吾の領地も、殿岡(現在の飯田市内)にあった。
 大聖人に送られていた由緒ある尊い殿岡米を、飯田大城県の同志は、折々に届けてくださる。深き真心に合掌しつつ、学会本陣の御宝前にお供えさせていただいている。
 「仏法と申すは道理なり道理と申すは主に勝つ物なり」とは、四条金吾への御文である。
 正義なるがゆえに、断じて戦い、叫び、勝ちまくれ!
 この師子王の心を燃え上がらせて、わが友は、今日も広布の信濃路を走りゆく!

1
6