Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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旭日のマレーシア 未来照らせ 人間主義と文化の光

2000.12.4 随筆 新・人間革命3 (池田大作全集第131巻)

前後
7  今回、やはり十二年ぶりにお会いしたマハティール首相は、「社会に貢献する生き方が大事です」と語っておられた。
 わがSGMは、社会に美しき人間文化の花を咲かせてきた。その社会貢献の姿に、大きな信頼と賞賛が寄せられている。
 なかでも、九八年九月、クアラルンプールの国立競技場で開催された、第十六回「共和連邦競技大会(コモンウェルス・ゲーム)」でのメンバーの活躍は大きな話題を呼んだ。
 英連邦圏諸国など七十カ国・地域が参加したこの平和の祭典で、SGMのメンバー五千人は、ジャファール国王(当時)、マハティール首相をはじめ、十万人の観衆が見守るなか、美事な団結の「人文字」をもって、開幕式を荘厳したのである。
 「マレーシア・ボレ!(マレーシアは、できるんだ!)」
 その団結の美は、SGMの全同志はもとより、全国民に勇気を与えた。自信を与えた。歓喜を与えた。
 大会の責任者を務めた青年スポーツ大臣は、「皆さんは、わが国の尊き″魂″です」とまで賞賛してくださった。
 また、この大会は、衛星放送を通して、世界五億人の人びとが観賞した。SGI各国の友に、どれほど大きな感動と希望を与えたことであろうか。
 SGMは、世界の光となったのだ!
8  マレーシアには、古くから、「海は、川を拒まない。森は、落ち葉を拒まない」との言葉がある。
 なんと大きな、懐の深い知恵の言葉か。
 イスラム教の文化のなかで、わがSGMの友は、なんの摩擦も問題もなく、友情と信頼の輪を広げておられる。
 対話を通して、真心と真実を正しく伝え、人びとを納得させていく、その賢明さに、私は心から感動した。
 人間と人間の心を結ぶものこそ、誠実な対話である。
 やはり、ルソーの言葉を思い出す。
 「話をする才能は人を喜ばせる技術において第一の地位をしめている」(前掲『エミール』)
 ――マレーシアにて。

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